初めての冒険3
今日からしばらく投稿を14時の一回のみにして書き溜めていこうと思います。
なのでご了承ください。
視界に映るのは全体的に真っ黒な空間であるが、床は知覚できるようになっている。
「ここで進化先を選択するのか。何も見えないな」
そのとき聞き覚えのあるアナウンスが流れる。
〈進化おめでとうございます。ここでは、これからあなたが進化する先を選択します。今から現在あなたが選択できる進化先候補を提示しますのでよく考えて選択してください。それでは、候補を出現させます。〉
そして前方の方で一直線に三つのスポットライトが照らされて、その光の中にそれぞれ別のモンスターがたたずんでいた。
〈準備が完了しましたのでご自由に選択してください。〉
「とりあえずは一番手前から見ていくか」
一番手前には、今の自分より一回り大きなゴブリンが佇んでいて種族が頭上に浮かんでおり、胸のあたりにステータスが表示されているウィンドウが浮かんでいた。
「種族はゴブリンリーダーか。これは通常進化先ってやつか。とりあえずステータスを確認するか」
種族:ゴブリンリーダー
HP:50
MP:10
SP:30
STR:20
DEX:20
AGI:15
INT:12
WIS:10
LUK:10
追加スキル:指揮LV1
特徴:ゴブリンの通常進化。
「特徴簡単だな。まあ、ゴブリンより基礎値がだいぶ高いのは当たり前か。さて、隣の奴はどんなだ?」
二つ目にあったのは、粗末なヘルメットを被ったゴブリンリーダーよりも更に一回り大きいゴブリンだった。
「こいつは兵士か?種族は、、、ゴブリンソルジャー。まんまじゃないか、とりあえずステータスを確認するか」
種族:ゴブリンソルジャー
HP:60
MP:10
SP:35
STR:30
DEX:25
AGI:20
INT:15
WIS:10
LUK:15
スキル一覧:なし
特徴:HP・SP・STRが500を超えている場合に進化できる。
「これはあれか?普通は最初の進化候補には上がらないんじゃないのか?俺の場合はポイントの割り振りで500を超えているわけだし。本当はゴブリンリーダーからの進化候補なのだろう。追加スキルもないしな」
指揮のスキルは便利な気がするし、ゴブリンソルジャーは無しだな。
「さて、次の候補は?、、ゴブリンスミス?ステータスは」
種族:ゴブリンスミス
HP:30
MP:10
SP:30
STR:30
DEX:50
AGI:10
INT:20
WIS:10
LUK:20
追加スキル:手作業LV1
特徴:STR・DEXが500以上、INTが100以上の場合に進化可能。職人気質。
「あー、つまりは生産系の進化先か、俺は興味ないな。よし、ゴブリンリーダーにしよう」
そしてゴブリンリーダーの前に戻ってくる。
「さて、進化先は決めたがどうやって進化するんだろうな、、ってステータスウィンドウに進化するのボタンあるわ、、、、押すか」
進化するのボタンを押すと確認するウィンドウが別に出てきた。それもYESのボタンを押す。
すると、
〈進化先の選択を確認しました。それでは進化をします。〉
そのアナウンスとともに再度視界が切り替わった。
「ここは進化するために戻ってきた初期ポップ地だな。ほかの三人はっと、、、なんだこの三つの繭は、、まさか進化しているときってこの状態になってるのか?」
疑問はあるがとりあえず三人が進化し終わるのを待つ間、自分の体の動きなどを確認する。
「視点が高くなって体格が少し良くなったおかげで動く感覚は現実に近づいたな」
そのとき三つの繭のうちの一つが光った。そして中から出てきたのは少しごつくなった猿だった。
「お、ウィンフ、進化終わったのか」
「はい!ムサシさんは早いですね?何してるんですか?」
「少し前に進化が終わったから、体の調子を確認してたんだ。っと、双子も進化が終わったみたいだぞ?」
光っている残り二つの繭の方を見ると、繭が光の粒子になって霧散して、中から大きくなった牛と鳥がでてきた。
「ふわー、きれいですねー。私も進化ってこんな風になるんですねー」
「確かに綺麗だな。」
「や~二人とも早いね~結構待ったかい?」
「ぜんぜん!!私もついさっき終わったばっかりですよ!!」
「俺は10分程はやく終わったから体を動かしていたぞ。何で進化するのに時間差があるんだ?」
「そっか~、えっとね、進化には最低ゲーム内時間で6時間かかるんだよ~で、それにプラスで悩んでる時間が加算されるんだ~」
「そうなのか、で、ステータスの確認をするか?」
「いや~これからは種族だけにしとこうよ~そっちのほうがワクワクするしね~?」
「ん。個人情報。私は通常進化のバードに進化した。」
「僕も通常進化のブルに進化だよ~」
「私も通常進化?のモンキーです!」
「みんな通常進化なのか、俺も通常進化のゴブリンリーダーだ」
「おぉ~、よかったよかったみんな通常進化にしたのか~」
「通常進化の方が良いのか?」
「序盤は通常進化で手に入る追加スキルを取得したほうがいいんだよ~通常進化はその時しかできないけど、ステータスの数値が関係してくる進化先は上位互換の進化候補が出てこない限り後でもできるからね~。通常進化の選択肢が複数の時もあるけどね~」
「そうなんだー!私は危険察知のスキルがあったから通常進化にしたんだーこれでいいんだねー!」
「ん。それでいい。問題なし。」
「じゃあ、とりあえずみんな自分のステータスを確認しようか~」
「そうだな、確認しておこう」
そして、それぞれが自分のステータスを確認する。
名前:ムサシ
性別:男
種族:ゴブリンリーダー
LV:1
TLV:21
HP:65
MP:12
SP:40
STR:31
DEX:31
AGI:25
INT:14
WIS:11
LUK:14
スキル一覧
格闘LV3・小剣LV3・挑発LV2・指揮LV1
格闘:ダメージに1%✖LVの補正が付く。戦闘時の動きやすさがLV分だけ上昇する。
小剣:小剣を使った攻撃のダメージに5%✖LVの補正が付く。
挑発:半径10m✖LVの範囲の敵対している生物に自分に対する嫌悪感を抱かせる。
指揮:戦闘時、自分が率いる集団の与えるダメージに1%✖LVの補正が付く。
「オート、このパーティのリーダーは誰なんだ?」
「ん~?もちろんムサシだよ~?」
「そうなのか?それはえらく好都合だな」
「指揮のスキルのことだよね~?10年以上幼馴染やってるんだからこうなるって分かってたからね~あはは」
「ムサシは分かりやすい。単純明快。」
「ふふふ、三人は本当に仲がいいね?」
「なつは。保護者。私の。」
「ふふ、お兄さんは違うんだね」
「お兄はお兄。」
「まあ、それはそれとしてこれからどうしたい?また狩りに行くのか?」
「そうだね~、今日はとことん狩っていいと思うよ~?」
「じゃあ、出発だな」
そうして今度こそ本格的な探索をするために歩き出した。




