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Only Monster ~モンスター成長型ゲーム~  作者: 志黒 白郎
第一章 始動
13/43

初めての冒険2

 歩き始めて10分後、現在ブルースライムの大群と追いかけっこをしていた。


「なんでこんなにスライムだらけなんだーーー!!」

「たぶん魔素だまりがあるんじゃないかな~?初期ポップ地周辺はブルースライムしかポップしないからそれでスライムが大量発生したんだと思うよ~?あはは~」


 まったく、最初は順調に探索してたんだがな。

 

 探索を開始してすぐ、石碑から100mくらい離れたところにある丘の手前でブルースライムが6体ポップしたので戦闘を開始した。


「よし、最初だから油断せずに俺とオートが前衛、リンウィが遊撃、ウィンフが後衛でいいか?」

「いいよ~」

「承知。」

「わかりました!」

「よし、なら俺は右半分を受け持つぞ。せいやっ!」

「じゃあぼくは左だね~突進発動~」

「ゴー。」

「撃ちまくりますよー!」


 弱い敵なので戦闘は1分程で終わり、全員一度も攻撃を受けることがなかった。

これなら大丈夫だろうと思い、スライムの核を拾い終わってからオートに確認する。


「オート、この感じならもう少しブルースライムが多くても大丈夫そうだな」

「確かにそうだね~、やっぱりいいパーティー構成だよこれは。でも、そういうフラグ立てると回収されちゃうよ~?あはは~」

「そんなわけないだろ?ま、この丘の上で次のスライムを見つけよう」

「さーちあんどですとろーい。」

「リンウィちゃん可愛く言っても内容は物騒なままですよ?」


 そうして丘を越えて前に広がる景色を確認する。

遠くの方には普通に丘陵地帯が広がっているが、今立っている丘の登ってきた法とは逆の下の方

に直径100m程のうごめく青い水たまりがあった。


「ほら~、回収されちゃった~ムサシのせいだよ~?」

「おれのせいなのか!?」

「さーちあんどですとろーい?」

「そうだね~。レッツゴーリンウィ~」

「ひゃっはー。」

「あっ!リンウィーちゃーん!!」


 巨大な水たまりのようになっているブルースライムの群れに突っ込む一羽の小鳥。

CHの文字が小さく見えた。水たまりに敵対認識される小鳥。戻ってくる小鳥。追いかける水たまり。子牛の上に着地する小鳥。パーティー全体に敵対認識が伝播する。

 そして冒頭の状況になる。何してんだこの双子は。


「あばばばばば。お兄。揺れずに。走って。」

「怖いですーー!」

「リンウィ楽すんな!ウィンフ、止まったら死ぬぞ!」

「わかった。三人で少し時間稼いで。私が決める。」

「任せるぞ!リンウィ!よし、なら三秒数えたら俺とオートが反転するぞ!ウィンフは少し離れて投石してろ!」

「了解~」

「はいですーー!」

「いくぞー!1、2、3!!今だ!!」

「よいしょ~」

「ていやー!!」


 反転した俺とオートはスライムめがけて駆け出した。オートはスライムに向けて突進のスキルを使っている。俺はスライムの戦闘集団を小剣で一閃した後挑発のスキルを使用した。

 後ろからは一定の間隔で石が飛んできてスライムをはじいている。凄いな、的確に俺の死角を補う形で投石している。双子が勧誘するだけのことはあるな。

 オートは、突進でスライムの集団の中に入っていったあと、ロデオの如き勢いで暴れまわっているが。スライムに囲まれているので徐々にHPバーが減っていっている。俺の方も何とかスライムを捌いているが、いかんせん現実との違いがありすぎてたまにスライムの体当たりをうけてしまう。

 そして十分ほど戦い続けていると、とうとう俺とオートの体力バーが残り2割程になった。もう持たないと思ってリンウィに声をかけようとしたとき、リンウィの方から指示が来た。


「準備できた。合図したら上に跳んで。」

「わかった!」

「了解~」

「今。ビーム発射ー。」

「うおっ!?」

「わお~すごいね~」

「うひゃーーーー!?なんですかこれーーー!!」

「やった。でも。難しい。」


 リンウィの合図を行けて跳び上がった直後。足のすぐ下を後方から放たれた一本の赤い光が右から左に移動しながら通過した。

 着地した後には3匹のブルースライムと大量のスライムの核、それに高さが半分になった草が200mくらい扇状に広がる草原。

 うん。半端ないな古代魔法。ほとんど初期の状態でこれだけの威力の魔法が使えるなんていくら難しいからって規格外だろ。


「いや、これはいくら何でもおかしいだろっと、よし残り2匹」

「あはは~序盤の魔物なら大抵一撃だね~ほい、残り1匹」

「でも。MP9割無くなった。あと2しか無い。ラス1デス完了。」

「いや、それでもやばいだろ」


スライムを討伐し終わった直後。


〈レベルアップ〉

〈レベルアップ〉

〈レベルアップ〉

〈レベルアップ〉


 突然レベルアップの通知が脳内に響き渡った。


「うお!なんでこんなに!?」

「そりゃ初期モンスターのLV1で、ブルースライムとはいえあれだけの量を討伐だからね~。しかもこのゲームの経験値の分配はパーティー内の均等分配だし、今回は大規模戦闘だから追加の貢献度ボーナスがあるからね~もしかしたら進化するんじゃないかな?」


 その言葉通りに今まで視界の左端に流れていたレベルアップ通知が終わり。進化条件を満たしましたという文章が現れた。


「本当に進化するのかよ。早くないか?」

「そりゃ、初期モンスターのLV上限は20だからね~すぐ進化できるようになるよ~」

「なら進化するか、石碑のところに戻って進化するか?」

「ん。そのほうが安全。」


 そうして、四人で石碑の場所に戻って向かい合って座る。


「まずは一人ずつ今のステータスを確認するか。最初はだれからにする?」

「私。ステータスオープン。」


ステータス

名前:リンウィ

性別:女

種族:ミニバード

LV:1→20(19UP)

HP:15→300(285UP)

MP:20→480(460UP)

SP:20→480(460UP)

STR:8→160(152Up)

DEX:13→286(273UP)

AGI:25→550(525UP)

INT:18→432(414UP)

WIS:20→480(460UP)

LUK:10

スキル一覧

格闘LV2・爪LV2・飛行LV3・光魔法LV2・クリティカル補正(5%)



「ステータスはかなり上がってないか?」

「そりゃそうだよ~でも、進化したらステータスは1割に減少して、レベルも1からになるよ~」

「ほんとにすごいですね~」

「ん。私強い。」

「だったら、転生の時はどうなるんだ?」

「転生の時は、転生先の初期ステータスに転生前のステータスの1%が加算されるんだよ~だから転生すればするほど成長度合いが大きくなっていくんだよね~でも、LUKだけは特殊な方法とかじゃないと上がらないけどね~」

「そうなのか、ならどんどん強くなれるんだな」

「じゃあ、次は私のを見ていいですか?ステータスオーープン!!!」


ステータス

名前:ウィンフ

性別:女

種族:スリムモンキー

LV:1→20(19UP)

HP:15→300(285UP)

MP:35→980(945UP)

SP:10→200(190UP)

STR:10→200(190UP)

DEX:20→400(380UP)

AGI:10→200(190UP)

INT:25→600(575UP)

WIS:25→600(575UP)

LUK:8

スキル一覧

格闘LV1・投的LV3・回復魔法LV1・命中補正(5%)



「魔法関係の上昇がすごいな」

「初期ポイントの割り振り方も影響してるんだよ~」

「はわー、900、、凄いなー」

「確かに。すごい。」

「じゃあ、次はぼくかな~?ステータスオ~プン~」


ステータス

名前:オート

性別:男

種族:ミニブル

LV:1→20(19UP)

HP:40→800(760UP)

MP:20→440(420UP)

SP:35→770(735UP)

STR:40→800(760UP)

DEX:15→366(351UP)

AGI:35→910(875UP)

INT:10→224(214UP)

WIS:10→224(214UP)

LUK:10

スキル一覧

格闘LV3・角LV2・突進LV2・頑丈LV2・氷結四技LV1



「動ける前衛になってるな」

「奇襲もしやすくなってるね~」

「早いですねー体力も多い」

「ん。動けるデブ?」

「それはいくら何でも酷いぞ?」

「そうだよ~、もう今日のおやつはきっちり半分個にするからね~」

「あう。ごめんお兄。許して?」

「いつもはどんな割合だよ、6:4でオートが4とかか?」

「ちがうよ~、8:2で僕が2だよ~」

「えっー!?割合おかしくないー!!」

「だって、はるちゃんが食べる姿リスみたいだからね~あはは」

「結局お前が楽しんでるだけか、じゃあ、最後は俺の番だな。ステータスオープン」


ステータス

名前:ムサシ

性別:男

種族:ゴブリン

LV:1→20(19UP)

HP:36→806(770UP)

MP:8→160(152UP)

SP:28→627(599UP)

STR:25→600(575UP)

DEX:22→546(524UP)

AGI:20→496(476UP)

INT:8→160(152Up)

WIS:5→100(95UP)

LUK:12

スキル一覧

格闘LV3・小剣LV3・挑発LV2



「やっぱり近接特化だね~」

「俺は近接戦闘が好きだからな」

「ムサシ君は武術してるんだよね?」

「ああ、一応実家が古流武術の道場だからな。ほぼ毎日修練してるぞ」

「なつは。武術バカ。」

「バカってリンウィちゃん、、それにまた本名だし、、、」

「そんなことより、進化するにはどうするんだ?」

「進化可能条件を満たした状態で進化するって思ったり声に出したりするんだよ、ちなみに進化するための最低条件はレベルカンストであること、戦闘状態じゃないことの二つなんだよね~特殊な進化をするには条件を満たさないいけないから大変なんだけどね~あと、進化の時はチュートリアルみたいにみんな一緒にってわけじゃなくて一人っきりだよ~」

「早く進化する。ワクワク。」

「はー、ドキドキしますねー!」

「なら進化するか」

「一斉に進化しようか~せーの!」

「「「「進化!」」」」


 その瞬間視界が切り替わり、真っ黒な空間に移動した。



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