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7話
「ねぇ、そこのお嬢さん。」
カナハを捜していると、街中でがらの悪い男達に声をかけられた。
金髪のピアス男と銀色のロングヘアーの男。
いかにも気取っている感じのする人達だ。
私は眉をひそめるとピアス男はニヤニヤと気持ち悪い笑顔と
「ちょっと遊ばない~?」
「……。」
無視して立ち去ろうとすると
ロングヘアーの男の1人はぐいっと私の手首を力強く掴む。
「無視するなんて酷くない?」
「離して……」
私は震える。
元々シェラードや時雨様や仲のいい異性以外が嫌いな私はとても耐えられない状況だ。
(誰か…………助けて……)
周りに居る人達はコチラに気づいているが【可哀想】という目を向けるだけで誰も行動を起こそうとはしない。
震えは一向におさまらない。
「なぁに?
震えてるの、可愛いな
優しくするからさっ」
そういって私の髪を触り、手馴れた手つきで頬撫でる。
そして吐息がかかる所まで顔を近づける
(気持ち悪い……)
こんなにも知らない人に触られると気持ち悪いことに再確認する。
大好きな人に触られると幸せなのに……どうして同じ人間なのに差があるの?
「助けて……」
消えそうな声で言う。




