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4話
「…美夜、しぐにゃんとはどう?」
「!?」
黒い猫の絵柄が入ったティーカップに入った紅茶を飲んでいると、唐突にカナハに聞かれ、少しむせる。
南雲 時雨。
シェラードの監禁の件で知り合った。
とても美しい顔立ちで初対面の時、思わず目を奪われたほどだ。
私は心を奪われた
「…。」
私は黙りこむ
カナハはガタッと音をたて立ち上がる
「まだ私、認めてないよ、付き合ってること!
私の美夜を渡すなんて嫌っ!」
「誰がお前の美夜だよ。」
苦笑しながらシェラード。
私はトンッとティーカップを置き、寂しそうな顔で
「大丈夫。
私の全てを受け入れてくれるのはシェラードとカナハだけだよ。」
そう…
私はこの二人しか全てを理解してもらえない…




