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10話
「美夜・・・。」
カナハ邸につくと何かを悟ったシェラードが私の顔を持ち上げる。
今、私はどんな顔をしているだろう。
「・・・。」
私は無言でシェラードを抱きしめる。
こわいよ・・・こわい。
震える私をただ抱きしめてくれるシェラード。
それでもいい。
それだけでも私は安心する。
「・・・風呂はいるのか?」
「うん。取れないかもしれないけど洗う。」
「そう・・・か。」
私は螺旋階段を駆け上がり、自分の部屋にいく。
シュルシュル・・・
桃色の自分のリボンを解き白いシャツを脱ぐ。
黒いハイソックスそこら辺に脱ぐ捨てる。
シャワー室に入ると男たちに触られたところをゴシゴシと洗う。
皮膚が傷付くくらい強く・・・。
消えない感触が私を苦しめる。




