表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無力な君へ  作者: ∮柊 琴音∮
10/11

9話

「はぁ・・・・はぁ・・・。」


息切れがはげしい私に気がつき乃蒼様は止まる。

くるっと私の方を振り返りかわいい笑顔で


「大丈夫?」


ときいてくる。

私は俯き、小声で


「だい・・・丈夫・・・・です。」


そんな私の額に手をのせ


「本当に?」


・・・。

笑顔を顔に貼り付け


「大丈夫、平気ですよ。慣れてるので。」


絡まれるのは毎回のことだ。

もう・・・・慣れた。

だけど男から触られたところは治らない。


「あ、のんちゃん、美夜!」


声がしたほうを向くと飴を舐めるカナハとニコニコしている雪菜様。

どうやら雪菜様がカナハを見つけてくれたらしい。


「のんちゃん、美夜を助けてくれたの?  ありがとう。」


私の腕を掴んでいる手を乃蒼様がはなすと、カナハは私の手を握り

乃蒼様と雪菜様に手を振って去る。


「・・・・震えてるけど。」


二人の姿が見えなくなるとつめたい表情でカナハが言う。

彼女には私に何が起こったのか見える。


「・・・・。」


私は無視し、カナハ邸にむかう。

早く抱きしめて・・・・・・







私が私であるために。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ