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永遠の約束 ~神の名を呼ぶ~  作者: 有沢 諒
序章 目覚め
3/51

報せ:清

不意に美しい音色が響いた。


それは、一度だけ聞いたことのある音。

しかし、もう二度と聞くことはないと思っていたものだった。

驚き、普段ならあり得ない粗雑な所作で立ち上がる。


それはちょうど昼食を取り終え、ゆっくりと食後の茶を楽しんでいた時で。

目の前で、娘婿の直之なおゆきが、こちらも普段のなら見ることのない、目を見開いた驚きの表情で自分を見上げていた。

口が半開きで、いつもの柔らかい笑顔の絶えない表情からは想像も出来ない、その少し間の抜けたような顔に、逆に冷静さを取り戻す。


「お義母様、今のはもしや・・・」


直之も、すぐに我に返ったようで、すっとこちらはいつもの落ち着いた所作で立ち上がる。

真剣な眼差しを向ける直之に、うなずき返す。


「・・・お迎えの準備を」


少し、冷たく感じるであろう口調で告げた。

故意に冷静を装った自分の声音。


もう一度会いたいと願ったことも幾度もあったのに・・・と。


思わず苦笑をこぼした。



***************

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