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永遠の約束 ~神の名を呼ぶ~  作者: 有沢 諒
序章 目覚め
1/51

始まり

「すまない・・・」


優しい手が頭を撫でた。

そのまま髪を梳いていく感触。

いつも、それが嬉しかったのに、今は寂しさがそれを上回る。


「言うな・・・」


泣きそうになっているのがわかったのか、微かに苦笑して。


「ごめん」


今度は違う意味で言われる。


堪えきれずに溢れた雫を指に絡めて、こんな時でさえ、見惚れずにはいられない笑みを見せる。


「・・・もう、謝るな」


再度言葉にすれば、柔らかくうなずいて、冷たい掌で頬を撫でる。


「今まで、ありがとう・・・」


別れの言葉は聞きたくなかった。

代わりに言われた言葉。

だから静かにうなずいた。


「・・・ひとつだけ、頼んでいいか?」


最期に・・・と、言わなかったのは彼の気遣いだろう。


もちろんと、うなずく。



彼が望んだ、ささやかな願い。


それが、きっとすべての始まりだった・・・



***************

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