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この生徒会長キラキラしてる。  作者: フレジェ
第二編 かけっこ鬼ごっこ
9/11

変人揃いのようです。

ここで注意!

作者であるフレジェは普通高校じゃない高校なので、生徒会がどういうものかほとんど知りません。いやいやそれは、と思うこともあるでしょうがそんなときはそっと教えてくださいお願いします。つか今更じゃねとか言わないで…。

ではどうぞ、雛ちゃんの不憫と心労の数々に笑ってやってください。

 後輩に引っ張られて行った先には、サボり率の高いと評判の生徒会メンバーが揃っていました。

 ああ、思わずため息が…。感嘆ではありません。

 ちなみにそこにいるのは会計の二年生が一人と、書記は今まさに私を引っ張っている一年生と他二年生が一人、副会長の私と生徒会長のみと言う出席率の悪さです。計五人ですね。他の学校ってどうなんでしょうね。


「雛ちゃん、遅いじゃないか。どうしたんだいキラッ」


 しかし、逆にこれだけの人数が生徒会に残っているという方が奇特なのかもしれません。この生徒会に留まり、真剣に生徒会業務がしたいと思うのならば忍耐力が必須です。業務を放棄した人たちには、それが足りなかったのでしょう。とは言うもののその方達は正常だと思います、私もですが。


「ひーなーちゃん、キラッ。無視はいけないなぁ」


 生徒会をボイコット、つまり無断欠席をした人たちが正常だというのなら、無論この生徒会メンバーは私を除いて全員が正常ではありません。奇人変人揃いです。自分で言うのもなんですが、私はこの生徒会の最後の良心だと思っています。なんと言おうと私は正常ですから。


「あれ、ねえねえもしかして見惚れてる? キラッ、ねえねえキラッ」


「……会長、そんなことは万に一つも有り得ないので黙ってもらえませんか」


 私が気張らなければならないのです。だって語尾に一々キラキラつけてなおキラキラオーラを振りまいている、見てくれはアイドル並み又は以上で楽しむことにしか頭が働かないやつに生徒会を任せるわけにはいけないのですから…。

 そんな決意を自分の心の中で固めていると、変に勘違いして更に嫉妬なんぞしやがった後輩で書記の一年、滋田憲子が声を張り上げました。


「ぶー、この自意識過剰キラリンM野郎め! つむじぇん、何の話なの!?」


「お、おお。滋田は元気だなはっはっは」


 所在なさげに突っ立っていたこの場で唯一の教師が、晴れ渡った空に軽く飛んでいってしまいそうな笑い声を上げました。正直この教師、あんまり好きではありません。

 名は旋風隆志つむじたかし。細マッチョですがキノコな頭と黄ばんだ歯のせいで人気のない教育指導兼現国教師で、教育指導になった途端これ幸いと生徒会に関わり、会長との親交を深めあわよくば生徒の人気を得ようと画策している方です。人気がないのは自覚しているようで、頑張ってはいるのですが会長のいいカモとなっています。利用されてるよ先生。同情はしませんが。

 ちなみにつむじぇんというのは会長がつけたあだ名で、これで皆との距離が近くなったそうです。いや、それ侮られてますから。


「それでだな、ただ開会式と閉会式の練習だけでは時間がもったいないので、早めに終わらせて種目別に競技練習をしないかってことになったんだ。なあ大久保?」


「流石先生、その通りです。キラッ」


 一体何を企んでいるのか。このウザいことこの上なくイベントと問題ばかりやらかす生徒会長が真面目に練習などするはずがありません。ええい、確かに勉強は出来ますが全然真面目じゃないですよこの生徒会長! つむじぇん気づけ、いいように動かされてることを!

 なんて考えていると、そっと肩の上に手が置かれました。…いやよくあることなんですけどね。うんざりしながら振り返るしかないんですよ。ということで振り返ってみます。


「花田さん、難しい顔しないで」


「新見さん…」


 そこには予想通り、会長と同じ二年B組の生徒会書記、新見藤樹あらみとうきさんが全てを抱擁するかのような微笑で私の肩を叩いていました。


「吉良会長に任せれば、何でも上手くいくよ」


「……」


 全く私の考えていたことと一致しません。すると新見さんは頬を上気させて興奮したように口を開きます。うっわ男が頬染めんな気持ち悪い、全然可愛くありません。許されるのは瀬本さんまでです。

 しかしやはり、こいつ…!


「いいかい、吉良会長は深く物事を考えておられるんだ。生徒の交流を盛んに行われ、生徒も皆吉良会長のなされることを楽しんで心待ちにしている。今回だって生徒のため、しかも教師にまで思慮なされ、活動しておられる。皆が無意味な時間を過ごしてしまわないようにと効率のよい練習法を考え、実行していらっしゃるんだ。ご無理をなされないか心配ではあるけど、かの崇高なご頭脳ならいつものようにきっと何でも成し遂げてしまわれるだろう。だから花田さんはいつもどおり、吉良会長のサポートをして差し上げて。吉良会長は君を気に入られているんだから、君は無理をしない程度の活動をして、後は吉良会長に委ねればいいんだよ」


「……ええ、はい。ありが、とうござっす」


 ござっすってなんでしょうね。幸い新見さんは気にしなかったようです。というかいつもなんですけどこれだけは言いたい、是非に。

 誰が委ねるか。

 …まあ言いませんけどね。この人純情で変に信じ込みやすいから。でもここまでいくとただの変人なんですけど…。

五人て少ない? と私的には思うのですが、どうなのでしょう。


さて新キャラだ、捨てキャラは出来れば作りたくないのですがまだあと一人会計が残っている…! 

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