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スライム祭り IN 大英博物館

ヒュージスライム消滅後

「チェチーリアお前……」

チェチーリアは腰を折ったまま顔を上げられない。怖いし、腹や顔を殴られたくないし、死にたくない……

「やるな!ヒュージスライムをただ倒すだけじゃなくて、魂を刈って存在を消滅させたんだな!」チェチーリアが首だけ向けると超笑顔なオフィーリアがいた。

チェチーリアは最近泣かなくなった、学生時代から見たら精神的にも肉体的にもかなり強くなった。絶望もあまりしなくなった。

チェチーリアは今泣いていた。それも笑顔で泣いている。

引く!軽く引くオフィーリア。

「あのオフィーリア先輩に誉められたっす……私は凄くがんばってきたっす…………ぐぅっ……」マジ泣きの笑顔。怖さが天井突破!

「あ~何だ…今までもだな…チェチーリアはすごい奴だと思ってたぞ!そりゃ…殴ったり、吹っ飛ばしたり、殴ったりしたけど…お前はすごいよ!」迫力が有りすぎて、何故か言い訳のようなことを言ってしまった。

「ずずぅ~はぁ!オフィーリア先輩!私もっとやるっす!ヤハウェの神像をブッタ切るっす!」かなりやる気になったチェチーリアは今まであまり直視できなかったオフィーリアの姿を見た。

「今気づいたんすけど、オフィーリア先輩?デートっすか?戦う準備はどうしたんすか?」当然の疑問を口にする。

「いやデートな訳ないだろ!ただのファッションだ!可愛くないかこのファッション!」確かに可愛い。が魔力が付与されているようには見えない。

「可愛いっすけど、神話級の魔法を使ってくる相手にその装備で平気なんすか?」当然の疑問を口にする。

「?」首傾げオフィーリア。

「もしかして何も考えて無いんすか?」当然の呆れを口にする。

「だってテンション上がるだろ、上がったらパワー出るだろ!それに、お前のポンチョだってファッションだろ!」力説オフィーリア?

「私のポンチョは防刃性、耐魔法性、耐呪、身体能力強化が付いてるっす…他にも装備を整えてるんすよ。オフィーリア先輩はポーション持ってないっすね……」

魔法使いの基本のきを話す後輩にオフィーリアは言う。

「うるせぇ!そんなん無くてもわたしは強いし負けないんだよ!」手をグー!振りかぶる!

「うわぁ!ウソ嘘うそ!冗談っすよ!!オフィーリア先輩が最恐で強いの知ってるっすよ!ただの冗談っすよ!」無意識にディスりながらの防衛の構えは……………通じた!

オフィーリアの手は下ろされた。

「普段はわたしだって考えてるし……今日は可愛いリボンがあったからだし……」もじもじ………子どもか!

知らない人が見れば可愛い女の子だが、チェチーリアには違った。「死」の天秤が「生」に奇跡的に傾いたのだ!殴られなくて良かった。3日は昏睡してしまう。ポンチョの多重耐性など紙を突き破るように突破されて腹に突き刺さる。あれ、また泣きたくなってきた……

そんな死のコメディをしていると不意にポヨンポヨンと可愛らしい音が聞こえた。

大英博物館の入口から見えるショップの並ぶグレートコートから大小様々で色も様々なスライムが雪崩れて来るのが見える。

「ロンドンにあんなにスライムが居るなんてあり得ないっす!」大鎌を構えて驚きを吐露する。

「小さいのなら簡単に倒せるな!」

「オフィーリア先輩!ショップは壊さないで下さっす!大きいのは私がやるっす!」すかさずフォロー。できた後輩である。

「分かった!アクセラレーション!」オフィーリアは魔法名を叫びながらブックショップを破壊た。スライムを膨大な魔力の余波で飛び散り一気に数を減らした。幸い棚が一つ粉々だけですんだ。本はスライムでぐちゃぐちゃだが……

「うえ?!何が分かったんすか!言ったそばから壊してるじゃないっすか!」逆袈裟斬りに大鎌を振り上げてヒュージスライムを消滅させ、返す大鎌で袈裟斬り。5体のマジックスライムを消滅させる。

「えっ!わりぃ!夢中で……」しょんぼりオフィーリアを見て、悪気がないから質が悪いっす!と心の中で悪態をつくチェチーリア。

「オフィーリア先輩気を付けて下さいっす。二人でクビになるっすよ!」真一文字に大鎌を振りヒュージスライム、スライムローパーを消滅、構え直して真っ直ぐに振り下ろしてスライムワームを消滅させた。

「まっ…任せろ!ライトニング!」察しの通り壊す。グレートコートの五分の一が壊れ、天井の窓ガラスが割れた……

「うっうゎ~!何してるんすか!ライトニングぶっぱなす奴があるかぁ~~!」しょんぼりオフィーリア…怒り後輩。

ただ、スライムの半数以上が蒸発した。

入口の反対側の奥からヒュージスライムの倍の高さ、4mはあるマキシマムスライムが出てきた!

ボンっ!!!

マキシマムスライムが爆ぜた!

オフィーリアが爆発魔法エクスプロージョンを使ったのだ……

フロアはぐちゃぐちゃになった。

「なっ何で私に任せてくれなかったんすか!フロアがスライムまみれっす!弁償どうするっす!!」最後のスライムを消滅させてチェチーリアが近づいてくる。

スライムまみれのオフィーリアに……

「うっ!スライムって…何て言うか……臭いっすね。オーガ口臭みたいっす。あぁ!内臓系の肉みたいな臭いっすね……大丈夫っすかオフィーリア先輩……」オフィーリアを覗き込むと……………泣いていた。

「うっ…うぁ~~私の可愛い服がぁ~~」ピーコート以外はぐちゃぐちゃで臭い。

「消毒しましょう。綺麗にすれば大丈夫っす!」

オフィーリアは泣いた。魔法で綺麗に消毒したが、泣いた。後輩に見られながら泣いた……子どもだ……

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