石じじいの話・蒙古の呪術 (3)
石じじいの話です。
現地の蒙古人から聞いたというシャーマンの呪術の話です。
オンゴンの危険な製作法です。
施術者は、羊の腹部を天に向けて、ナイフで拳が入る大きさに切開し、右手を、その切れ目に入れて、羊の荒い息をしているところ、つまり心臓の底にオンゴンの神像を入れる。
これは、羊が生きている間に行わなければならない。
そして、右手の中指で心臓付近の動脈を切断する。
その瞬間、羊の全身の血は心臓付近に集まり、オンゴドが血の中に鎮まることになる。
血まみれのオンゴドを拭かないで、人の手の届かない高いところにおいて一晩すぎると、次の日には、それを洗う。
そのオンゴドを太鼓のくぼみに入れて、一週間程度、呪文を心念し、毎晩30分ほど太鼓を叩く。
その後、オンゴド神像を白米の中に入れておく。
次の朝、オンゴドが白米から跳び上がってきたら、オンゴドに命を与えることに成功したことを意味する。
これには、生贄を殺すとき、動脈を切るときに生贄の最後の息をオンゴドに閉じ込めるという意味もある。
呪文を心念して太鼓をたたくことによって、オンゴドに呪文を込めるのだ。
こういうことを意味する儀式だ。
<<その生贄は、羊だけでしょうか?>>




