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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・シベリアの呪術

以前、犬神憑きや大陸の呪術(シャマニズム)についての話を紹介したことがあります。

今回は、シベリアの呪術についての話をしてみましょう。

同じような話は、蒙古にもあるようです。

それは、また別の機会に。

石じじいの話です。


じじいが、知り合いのロシア人から聞いた話です。

そのロシア人がシベリアに住んでいたときに、現地の呪術師(シャーマン)から聞いた、呪術法についての話を、じじいにしてくれたそうです。


(1) 「呪薬」で患者の心身にとりついた悪霊を懲服するのだ。

その呪薬は、病気や災難から身を守る護身符として機能する。

この呪薬の作り方は秘密である。

これを燃やして灰にして、それにお酒や牛乳、砂糖などを加えて飲むと、患者の心身にとり憑いた悪霊が退治されるのだ。


(2) 青銅製の神像をシャーマンは持っている。これが呪術の根源である。

この神像に、生きた羊をまるごと捧げるのだ。

そして、太鼓をたたいて呪文を心念するのだ。

生贄は「清め」なければならない。

神歌を歌いながら、いけにえの羊の姿形や体の各部位を一つ残らず順次褒め称えていく。

この呪文の力で、どんな獰猛な生贄でもおとなしくなるのだ。

生贄は、羊だけか?人間を生贄にしないのか?と、そのロシア人が詰問したところ、シャーマンは、ニヤリと笑って答えなかったそうです。

<<生贄にする生きた人間を、その姿や体の各部位をひとつひとつ褒め称えていって、おとなしくさせる:と考えると怖いですね。>>


(3) 呪薬の作り方

<<(1)で秘密だと言っていたのに、教えてくれたのですね。>>

白い綿の布や紙に、シャーマンに伝わっている印鑑を押す。

その布や紙を手に持って呪文を唱えて、酒を吹きかける。

線香を使って、布に呪文を書き込む。

<<これは、焼け焦げで文字を書くということでしょうか。>>

それに、以下のものを供える;

そして、この布に、以下のものを供えて祈る。

7つの黒豆

5種類の穀物

7つのハリネズミの棘

乾燥させた、うさぎの心臓

寺院から持ってきた白色と赤色の土

文冠果の種

古銭


(4) 死亡したシャーマンの埋葬法

シャーマンが息を引き取る直前に、彼の体を解体する。

胸部を切開し、四肢、頭、胴体を切断する。

それを「シャーマンの枝」に掛けておくのだ。

<<これは、鳥葬の一種でしょうか?>>

みなさんは、やっちゃだめですよ。

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