石じじいの話・未確認空中現象
石じじいの話です。
この話の舞台は不明です。
日本国内での出来事なのか、朝鮮か満州か、あるいは、ロシアなどの話なのか、わかりません。
とても大きな物体が空を飛ぶことがあったそうです*。
その物体は非常に大きく、外形は、「四角形」のように見え、長辺は1kmはあっただろうということでした**。
人々は、それを地上から見上げるので、その物体の厚さや上面の形態はわかりませんでした。
色は黒色であり、音を全く発しないのです。
双眼鏡で見た人によると、その物体の表面は微妙に波打っていたそうです。
飛行機でもなければ気球でもない。
現代で言うUAPです。
昼間なら目視できるのですが、夜間にやって来たらわからないだろう、と思います。
が、それが近づくと、周囲の気温が上昇したそうです。
季節に関わらず、気温が上昇して暑く感じるので、それで、近づいてきたのがわかるのです。
ラピュタみたいです。
それが現れる季節や時刻に法則性はありませんでした。
突然、空に現れるのです。
気温が上昇して暑く感じるので気がついて空を見上げると、空にそれが浮いている。
現れたあと、それはゆっくりと移動しますが、視界から消えるまえに、徐々に薄くなって消えるのです。
その間、まったく無音でした。
他の地域の人々に、そのようなものを見たことがあるか尋ねてみると、よく出現していた地域の近くに住んでいる人たちは目撃していましたが、離れたところの人たちは目撃していなかったそうです。
そのような離れたところからでも、十分に目視できる高度とサイズであったにも関わらずです。
UFOのように、人をさらったり牛を解剖したりしたのでしょうか?聞き取りノートには書かれていませんでした。
*以前、じじいが谷を歩いていると、下流から真っ黒な風呂敷のようなものがひらひらと飛んできて、じじいの上を飛び去った、という話を書いたことがあります。
**なんだか、「Nope」(2022)みたいです。




