石じじいの話・8歳の女の子が妊娠した
石じじいの話です。
これは、じじいが朝鮮で知り合ったロシア人の商人から聞いた話です。
そのロシア人が、コーカサス地方に行ったときに現地の人から聞いたとか。
8歳の女の子が妊娠したそうです。
誰が父親か?と、親たちがいろいろと捜索したが結局わかりませんでした。
堕胎をすすめられましたが、それは教えに反するということで却下したそうです。
神様の子ではないか?と言う者もいたそうですが、「この罰当たりが!」と、その人はとっちめられました。
その女の子は、とても小さな未熟児を生みました。
これは育たないだろうと、皆は思ったのですが、その赤ん坊は、奇跡的に死なずに育ちました。
男の子でした。
その子は、里子にも出されず、女の子の若い親 - その赤ん坊にとっては祖父祖母になるのですが-、と、母親(9歳)が大事に育てたそうです。
この話をロシア人にしてくれた若い女性が、「ニコ*!」と呼ぶと、金髪で水色の目をした愛くるしい男の子が出てきました。
彼は、10歳ということでした。
ほんとうか?と、彼は疑いましたが、40歳の祖母、19歳の母親、10歳のその子の顔がとても似ていたので納得したそうです。
*「ニコ」とは、コーカサス地方で、男の名前「ニコロズ」の愛称だそうです。




