石じじいの話・山での怪事:燃える雪;マネキンよ大志を抱け
石じじいの話です。
じじいが、山中で遭遇した怪事です。
1. じじいは、石探しのために雪山にわけ入りました。
雪が積もると、石探しは難しくなるのですが、再度、そこを訪れるための時間がなかったのです。
森の中で、降り積もった雪の表面が燃えていたそうです。
一面に、青白い炎が、音もなく、ゆらめいていました。
山火事かと焦ったのですが、木が焼ける臭いもしないし熱も感じない。
近づいて、炎に手をかざしてみても熱を感じない。
しばらく見ていると、その炎は、山の奥に移動して去ったそうです。
2. 山の中で、生き人形*1のような島津マネキン*2が、片手をあげ、ある方向を指差して立っていたそうです。
羊ケ丘公園のクラーク博士像*3のように。
ドレスを着た女性でした。
マネキンは、ずいぶん風化して、一部が「白骨化」していたそうです。
*1 「生き人形」とは、江戸時代から明治時代に流行った写実的な人形です。見世物として使われました。稲川淳二の怪談話のものではありませんよ。
*2 「島津マネキン」とは何か?と思って調べてみたら、昔の服飾ディスプレイようの人形のことでした。制作は、あの島津製作所。
*3 画像は、調べてみてください。しかし、これは、北海道大学のキャンパスにある「本物」のクラーク博士像とは異なります。




