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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・短い話:人形の心臓;べつのものが出る蛇口

石じじいの話です。


じじいの経験談ではないようです。


1. 胴体に心臓が入っている人形があったそうです。

心臓は、木製で、絵の具で真っ赤に塗られていました。

心臓以外の臓器は無く、それらが胴体に入っていた痕跡もありませんでした。

壊れた、その人形を修理するために、遊び半分で分解してみてはじめてわかったのです。

外から見えもしないのに、なぜ心臓が作られているのだろう?

その心臓を取りはずすのは、ためらわれたということです。


2. ひねっても、しばらく何も出てこない蛇口があったそうです。

五分ほど待つと、水が出ました。

不便なので、いろいろと調べましたが、どこにも問題はありませんでした。

いつも、蛇口まで水が来ていたのです。

でも、ひねっても、水が出るまで時間がかかる。

水が出るまでに、「べつのものが出てくる」ことがあったそうです。*1

*1 その「べつのもの」が何かは、聞き取りノートには具体的には書かれていません。

しかし、「良くないもの」だったようです。

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