55/630
石じじいの話・魚が体から出る
石じじいの話です。
体の中から、魚が出てきたことがあったそうです。
ある人の背中に、できもの(粉瘤)ができました。
それは、どんどん大きくなり、強い痛みを伴っていましたが、ある日、自然と潰れて膿と血がでました。
そのときに、その傷口から小魚が出てきたそうです。
その魚は、すでに死んでいましたが、間違いなく魚でした。
じじいは、アルコール漬けにされた、その魚を見たそうです。
アルコールに漬けられていたので、脱色されて真っ白だったそうですが、たしかに魚でした。
頭は欠けていましたが、鱗やひれがそろっていたそうです。
体から石が出る(結石ではなく)、ガラス片が出る(これはインチキらしいのですが)、細い糸状の疳の虫がでる(ウソ)、というのは、よくある話ですが、複雑な生物の体が出たというのはめずらしいでしょう。




