表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
石じじいの話  作者: Lefeld
50/615

石じじいの話・迷信による破滅

この話の内容は、迷信・信仰による家族の破滅であり、人権的に微妙な話です。

差し障りがあれば消去します。

じじいは、子供の私には、残酷な話やエロい話はしませんでした。やはり、大人として配慮したのでしょう。

しかし、私が中学生になり、じじいが死ぬ少し前には、やや残酷な話やエロ話をしてくれたようです。そのような話が、私の聞き取りノートにありますから。

以下、文中に、残酷な表現が出てきます。

石じじいの話です。


ある農家が、迷信によって破滅しました。

その農家の人々は、教育はないが、朴訥で温厚な良い人たちでした。

かなり広い田畑をもち、牛の飼育をおこない、副業で炭焼き業もおこなっていて、裕福な家でした。

家族は、父親、母親、長男、長女、次女。

長男は独身で出稼ぎで不在の時が多い。

長女は、結婚して家を離れている。

次女は、嫁いだが、持病のために離縁されて家にもどってきた。

その病名は伏します。

次女は、医者にかかっても、行者にみてもらっても治りませんでした。

ある日、その次女が、奥の屋敷で変死体として発見されたのです。

全身に火傷の痕があり、縄で縛られた跡もありました。

死後十日ほどたっていて、家には腐敗臭が充満していたそうです。


警察の捜査の結果は以下のとおりです。

あるとき、父親が神がかりとなって、その神を信仰するようになった。

その神・信仰は、彼らの独自のものかと思われたが、XXXに関連していたようだ。

XXXは、ある宗教名ですが、ここでは伏します。

父親が言うには、次女の病気は、彼女にとり憑いている怨霊の仕業だ。

彼は、娘を全裸にして細紐で縛り、炉端まで引きずっていって、燃えている焚き木を体に押しつけた。

 この肉体は怨霊が占拠しているのだ!

 悪霊を、この火炎地獄に落としてやっているのだ!

 怨霊退散!

これが終わっても、次女には持病の発作が起きたので、次は食事を与えないで、梁に吊り下げた。

彼女は、絶命しました。

父は、これで、次女から怨霊が退散した、と考え、彼女が生き返るように神に祈りました。

こうしているときに、まわりの人に発見されたのです。

父親と母親は、留置場に収監されている間に、次女はもう生き返らないということを自覚しました。

父親は痴呆状態となり、母親は、父親の神様を罵り続けたそうです。

彼らは正気にかえったのです。

彼らに憑いていた悪霊が退散したのでしょうか?

迷信・宗教による破滅の典型的な例です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ