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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・朝鮮の迷信

石じじいの話です。


じじいが朝鮮に住んでいた時に現地の人々から聞いた話です。


(1) 読心術というものがあったそうです。

これは、世界各地にありますが、朝鮮のものは以下のとおり。

平壌で知り合った方士が、じじいに説明してくれたそうです。

この術の原理は、他人の手にふれて、その手の筋肉の微細な動きを感知することによって、その人の心を読む、というものです。

心のなかに思うことは、それは無意識に運動となって筋肉の動きとして現れるのだ、ということでした。

この現象から派生する読心術として、手の筋肉だけでなく、唇の微細な運動でも心は読めるのです。

朝鮮の術者が言うには、やはり、手の筋肉から心を読むのが一番簡単だ、と。


(2) 手書きの文字や文章から、その書き手の性格を相する術があったそうです。

これも、世界各地にある技術です。犯罪捜査にも使われるのではないでしょうか?その当否は別として。

読心術とは別の易者から聞いた話しです。

これの基礎となる考えは、

精神作用が運動として外部に出る。これは、上記の読心術と同じです。

とくに、文字を書くときは、談話や歩行と同じく、その人の意思や精神の状態が外に現れるのだ。

心を読むためには、その人の書く文字の大小;配列;墨色の濃淡(毛筆で書かれた文字を調べるのです);線画の状態などを精査するのだそうです。

この原理は、「手跡学(graphologie)」というものだと、その易者は説明してくれました。なかなか、学のある人だったようです。

さらに、この技術は、中国の「墨色」から由来している、と朝鮮の易者は説明してくれたそうです。

中国では、唐の時代から始まった「占い」であり、それは、ある人に文字を書かせて、その文字を見て、その人の吉凶、禍福、善悪を判断するものでした。


現代のポリグラフのようです。

この話は、朝鮮の人々がとくに迷信深いと主張するものではありません。日本をはじめとして世界各地に迷信は多くあります。

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