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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・短い話:遺跡の写真

石じじいの話です。


これも、写真に関係した話です。


考古遺跡の発掘調査のときの話だそうです。

じじいは、このような発掘調査によく呼ばれました。

石を集めているのだから、地面を掘るのは得意だろうということで。

いつかの話で聞いたことがある設定です。

日当が出たので、それ目当てというのもあったのでしょう。

しかし、単純労働だけをするというわけではなく、石器の材料の種類の同定をしていました。

じじいの同定は、正確だったので、丁寧な発掘作業、測量作業技能と合わせて重宝されたそうです。


遺跡を発掘して全体像が明らかになった(露出された)段階で、大きな三脚櫓を建てて、その上から遺跡の全体写真を撮影します。

俯瞰写真ですね。

昔は、材木で自作した巨大な三脚櫓を使っていましたが、今は、ドローンを使うようです。

その日の夜に、撮影した写真を現像してみると、遺跡の地面に寝転がっている人が写っていました。

だれだ!、ふざけたやつは!

しかし、撮影した時には、そんな人はいなかったはずです。

当然でしょう。

撮影した時に、何度も確認したのですから。

地面に落ちている落ち葉や関係ない小石でさえも取り除いて撮影します。

その人の顔をルーペで見ると、それは、当日欠席した調査員のようでした。

顔や髪型、背格好、着ている服から明らかでした。

その人は、当日の朝、作業のために遺跡に単車で向かう途中、交通事故で死んだという連絡が、その日の午後に来ていました。

次の日のお通夜で、その写真を家族に見せたそうです。

事故の前日に撮影した写真だ:と言って。


これも、普通の怪談話によくあるストーリーです。

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