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石じじいの話・短い話:死を知らせる:位牌が倒れる;絵が落ちる
石じじいの話です。
人の死の知らせについての短い話を二つ紹介しましょう。
1) 戦前、ある女性の三女が中国の上海に住んでいました。
その三女が、そこで自殺したときに、その女性の家の仏壇の位牌が自然に倒れたそうです。
2) 中学三年生の男の子が、急性白血病で、病院で亡くなってしまいました。
皆に慕われていた子で、先生も同級生たちも、彼のことを心配していました。
彼が死んだ11時15分に、教室の時計がとまって、彼の描いた絵をとめていた画鋲のいくつかがはずれて、壁から落ちかけたそうです。
その時、授業をしていた受け持ちの先生は、はっとその子のことを思って、教室で言葉を失ったそうです。




