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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・赤色は魔除けに(ロシア、朝鮮)

この話の内容は広く知られているので、ここで紹介することもないのですが、じじいが教えてくれたことということで書き残します。

石じじいの話です。


朝鮮で、知り合いのロシア人が教えてくれたそうです。

そのロシア人は物知りで、これは、サンクトペテルブルクでスウェーデン系ロシア人の人類学者(?)から聞いた話だそうです。

その学者は、ロシア帝政時代、中東の民族学的調査を行ったことがあったとか。

その学者が曰く:

世界中で、「赤い色」は悪魔おけに効き目があると考えられていて、宗教的儀礼にも用いられるのだ。

北米の先住民(今では使わない言葉ですが”インディアン”)は、白鳥の羽根を赤くそめて、これを宗教儀礼の際の犠牲としている。

シッキムでも、悪鬼に赤いものを供える。*1

ロシア南部で発掘される石器時代の遺跡からも、赤色に塗られた石斧や土器が出土することがある。

魔除けに赤色が関係しているというのは、それを血液(赤色)の代用と考えているのだろう。

悪魔や神は血を好むから、あらかじめ血を供えておいて、彼らの怒りをおさめるという考えた。

血液の代わりに赤色を用いて、それを悪魔よけにしたのだ。

キタイ(中国のこと)では、白犬を殺して、その血を門口に塗る魔除けの風習もある。

ユダヤ人は、祝祭日に羊を屠って、その鮮血を家の門口の鴨居に塗るのだ。


この話を朝鮮で聞いたじじいは、思い当たることがありました。

朝鮮にも日本にも、赤色を魔物封じに使うことはあると。

疱瘡神によって起きると考えられた痘瘡の予防にも赤色を用いていました。*2

おなじ赤色は、ジフテリアの予防にも用いられました。

赤色の紙を戸外に貼って、それを悪魔よけとするのです。

赤色の紙で語弊を作ることも行われていたそうです。

赤色の袋に赤小豆を入れて戸口にかけておく。

その病気の患者が寝ている部屋の敷物や器などを赤色のものにするということも行われていたそうです。

*1 調べてみると、シッキムとは、チベット人が作った傀儡国だったようで、現在はインドの一州のようです。

*2 ここに書かれている赤色の魔除け風習は、朝鮮のものなのか日本のものなのか、ノートには明記されていません。どちらにもありそうな風習です。

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