石じじいの話・ペルシャでの刑罰(ロシア、朝鮮)
石じじいの話です。
じじいが朝鮮に住んでいたときに、知り合いのロシア人が語った話です。
そのロシア人は、ロシア帝国の各地を渡り歩いたのですが、ある場所(メモでは、コーカサス、中央アジア、など一定していない)で、ペルシャ人と知り合い、その人から聞いた話だということです。
ペルシャでは、独特の刑罰があったそうです。
その刑罰とは:
獄卒たちが、罪人の両脚を掴んで上に引き上げ、足首を横になった棒に縛りつける。
そして、その棒を水平のまま、人の腰の高さまで持ち上げる。
すると罪人は、背中を地面につけて腰を若干浮かして、両足を垂直に上に伸ばす姿勢になる。
そうしておいて、獄卒たちが、細長い棒で罪人の踵を叩く。
その棒が折れるまで叩く。
棒が折れると新しい棒と取り替えて叩く。
棒が三本折れるまで続ける。
それで終わり。
この刑罰を受けると、長い間、歩けなくなってしまうのだそうです。
叩かれている途中で罪人が死ぬこともあったとか。
しかし、叩く獄卒たちに賄賂を送ると、その刑罰を免れることができたのです。
その場合、獄卒は、賄賂をくれた罪人の踵を叩かず、その横の横木を叩くのです。
そのとき、罪人は、わざと悲鳴を上げるのです。
公開で行われる刑罰なので、まわりの観衆を騙すのですね。




