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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・金持ちになる呪い(まじない)

石じじいの話です。


じじいが教えてくれた、金銭関係の呪いです。

物欲全開です。

ただし、このまじないに効果はありません。

なぜなら、じじいは、金持ちになることはなかったからです。


(1) 長者になる呪い(まじない)

節分の夜に、人の家の門口に刺されている鰯の頭を人に見られないようにとってくれば長者になる。

● いきなり、直截な呪いです。

鰯の頭を刺すまじないじたいはあるのですが、それを盗ってくるとは。


(2) 一生金に困らない呪い

六月の十六日に、永楽銭十六枚で、なにか食べ物を買い、それを十六歳になる子どもに馳走してやると一生金銭に不自由しない。

● いいですね。一生ものです。

しかし、永楽銭は流通していないでしょう。

大昔の呪いでしょうか。


(3) 少しの金で利益を得る呪い

毎年八月の辰の日に、銭一文を人にほどこせば、年中、商売の利益がある。

● 欲望、ここに極まれり。最大限に楽して儲けようという。

「銭一文」というのは、ほんの少しの金銭という意味でしょうか?


(4) 小遣い銭に困らない呪い

甲子の日に財布を作って、それを常用すると小遣い銭に困らない。

● 願い事がみみっちくなりました。


(5) 衣服が増える呪い

玉虫をとり、それを陰干しにして箪笥の中にしまっておけば、よい衣服がたくさん得られるようになる。

● 金銭ではなく物欲です。


こんなにもかんたんに金持ちになれるのです。

どうです?みなさん?

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