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石じじいの話・短い話:死者の指;白い犬と幽霊;死者の衣紋掛け;首吊の縄
石じじいの話です。
短い話をいくつか。
すべて、じじいが他人から聞いた話のようです。
(1) 病院で、ストレッチャーで運ばれている死体の両足の指がピクピクと動いていたことがあったそうです。
(2) 冬の霜が降った日に、白い犬を連れて森に行くと幽霊に会えるのだそうです。
(3) 暗い座敷の衣紋掛けに話しかけている娘がいました。
母親は、その娘に、「その人はもう死んでいるのよ」と、静かに優しく語りかけていたそうです。
(4) 納屋で、首吊のために使われるような結び方の縄が十本以上も、壁に打たれた釘にならんで掛けられていたことがあったそうです。
これらは、非常に短い話です。
私の聞き取りノートに残されている断片です。
もっと探せば、関連する話を見つけることができるかもしれません。




