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石じじいの話・シャーマンの踊り
石じじいの話しです。
じじいが満州の森の少数民族から聞いた話を、もう一つ。
シャーマンが、動物に扮して踊ることはよくありました。
シャーマンの女性が、裸で、犬のような踊りをして、男性の性欲を煽ることがあったそうです。
それを見ている男性は、興奮したそぶりを見せるが、それで、病は治るということでした。
犬の真似以外に、鳥や馬の真似をすることがあったそうです。
また、狐やクマ、鹿の真似もありました。
日本にも鹿踊りがありますが。
全裸で、蛇の真似の踊りをすることもあったとか。
女性が男性を、男性が女性を真似て踊ることもあったそうです。
いずれも、婚姻や豊穣に関係した呪いだったのでしょう。
また、呪詛のための踊りもあったそうです。
この場合は、多人数の前では行われませんでした。
「いや、おなごがおどるとこ、わしもみせてもろうたんやけど、こうふんしたいね。へへ、ぼくにはわからんやろうけどね。」
今はよく理解できます。




