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石じじいの話・短い話:人が降る;卒業写真
石じじいの話です。
短い話がつづきます。
いずれも、他人から聞いた話だそうです。
(1) ある人が、公園の池でボートを漕いでいました。
いい天気です。青空が広がっています。
空を見上げていると、急に、空から人が降ってきたそうです。
ボートのすぐ横に落ちて、大きな水しぶきがあがりました。
揺れるボートから、落ちそうになったのですが、なんとかこらえました。
揺れもおさまって、落ち着いて見ると、人が落ちた形跡はなかったそうです。
(2) ある人が、卒業アルバムのクラス写真を見ていました。
懐かしい顔がならんでいます。
そのなかに、見覚えの無い人の顔がありました。
誰だっけ?
いくら考えてもわかりません。
よく見て確認すると、自分の顔が写っていませんでした。




