石じじいの話・短い話:古い椅子;夜の鳥;赤い服の人形;ここで事故が・・・
石じじいの話です。
じじいの経験した短い話をいくつか。
(1) じじいが、石探しのために野原の一本道を歩いていると、道端に古い椅子が置かれていました。
近づきながら見ると、それは古い木製の、座面が革張りの立派な椅子でした。
田舎では、農作業のときに休憩するために、あぜ道に椅子が置いてあることがあるのですが、そこは野原であり畑などありません。
じじいが、その横を通り過ぎたとき、視野の端に、その椅子に座っている人の姿が見えました。
おどろいて、椅子を見直してみると、だれもいなかったそうです。
冬の野原を風が吹いているだけでした。
(2) 下山が遅れて、夜道を歩いていると、急に一羽の鳥が飛び去りました。
それで気づいてみると、道のまわりには、おびただしい数の墓石が並んでいたそうです。
(3) 山を歩いていると、大きな木の小高い枝に、赤い服の人形が引っかかっていました。
なぜ、あんな高いところの細い枝に?
どうやって、登ったのか?
鳥が運んできて落としたのだろうか?
と、考えながら、人形を見ていると、人形が甲高い笑い声を上げたそうです。
鳥の鳴き声かもしれませんが、いかにも子供の声のようだったと。
(4) じじいが、汽車に乗ろうと、田舎の無人駅に行くと、すでに閉鎖されていた窓口の前に「明日の午後に、ここで事故が起こります。」と書いてある紙片が置いてありました。
このメモが書かれたのはいつだ?と、じじいは少し不安になったそうです。
子供のいたずらだったのかもしれませんが・・・。




