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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・狼の恩返し

石じじいの話です。


これは、じじいが朝鮮に住んでいるときに知り合ったロシア人から聞いた話です。

あるとき、村人が、ケガをしている狼を助けました。

狼は家畜を襲うので、普通は村人に殺されてしまうのですが、その村人は、仏教徒のブリヤート人だったので、殺すのを少しためらったのです。

しかし、どうじに、殺してしまって皮をとろうか、とも考えたそうですが。

ふんぎりがつかないまま、ずるずると飼っていると、狼の体が回復したので、森に放しました。


その後、何週間かたった時、その狼が人間の赤子を咥えて連れてきたそうです。

狼は、その子を家の前において、立ち去ったのです。

その村人は驚愕し、周辺の村で行方不明になった赤ん坊はいないか尋ねましたが、そのような子はいませんでした。

彼と家族は、その子を育てながら、広く尋ねまわりましたが、そのような行方不明事件はなかったのです。

彼には子供がいなかったので、それを自分の子供として育てることにしました。

これは、助けてくれたことへの狼の恩返しではないか、とも考えたようです。

その狼の子の子孫が私たちですよ*、と、イルクーツク郊外に住むブリヤート人の女性が、じじいの知り合いのロシア人に話しくれたそうです。

*ある一族が狼の子孫である、という話しは、モンゴル人の間にもありますね。

ブリヤート人はモンゴル系の民族だとか。

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