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石じじいの話・オロチョン民族誌 その2(満州、朝鮮)
石じじいの話です
(2) 経済
物々交換でしたが、貨幣経済も浸透していたようです。
狩猟によって得たものをお金にかえていたのです。
大鹿は、その体の全てが高価な商品となるので、さかんに狩られていました。
まあ、仕留めるのはかんたんではなかったようですが。
大鹿の肉は食用になり、皮は衣服などになります。
鹿の袋角は、薬用として高く売れ、鹿の尾はホルモン剤として珍重されていたのです。
漢方薬の原料として重宝されたのでしょう。
(3) 住居
彼らの住居は、移動しやすいテント式のものでした。
狩猟で獲物を追い続けるためでしょう。
白樺や松の枝を20-30本組み合わせて、直径4メートルほどの円錐形の骨組みを作ります。
それに、白樺の樹皮を縫い合わせたものをかぶせるのです。
冬季は、これにさらに防寒のためにノロシカの皮をかぶせたそうです。
(4) 葬儀
人が亡くなったときは、葬儀を行います。
その後、一周忌はおこなうのですが、それ以降は、特に祀ることはなかったと。
死者を祀った場所を通過するときは、馬から下りて礼をする習慣があったそうです。




