石じじいの話・短い話:聖痕;腹の声;火星人の憑依
石じじいの話です。
短い話をいくつか。
(1) 身体の表面に傷ができて出血する。その出血がなかなか止まらず、長時間続くことがある、という人がいたそうです。
キリスト教における『聖痕』と似ていますが、キリスト教とは関係ない人でした。
その傷は、手足、胸部、前額に現れました。
このような現象は、ヒステリー気質の精神活動によって生じるのだ、と、その人を診察した医師は述べたそうですが、その原因は、よくわからなかったそうです。
(2) 腹の中から声がするという人がいたそうです。
その人の腹の中から声が聞こえたのです。
空腹で腹の虫が鳴くというのではなく、それは明確な女性の声でした。
意味のあることを「話して」いたようですが、その内容は、じじいは話してくれていません。
話してくれたのに、私が忘れてしまったのかもしれません。
じじいは、その人を一度訪れようと思っていたのですが、その前に、その人は死んでしまったそうです。
(3) 火星人に憑依された人がいたそうです。
その人は、火星語を流暢に話しました。
しかし、だれも、それを理解できないのです。
彼は、もどかしく、たとたどしく、地球語(日本語の東北方言)で、火星の生活について話をしてくれたのですが、それでも内容はよくわからない部分が多かったそうです。
その人は、ある日、姿を消しました。
まったくの行方不明です。
人々は、火星に帰ったのだと納得したそうです。
じじいの話には、金星人や外宇宙人、月人がでてきます。
意外と、地球には、いろいろなエイリアンが生活しているようです。




