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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・せんべい石

石じじいの話です。


じじいは、ある川の河原で、「せんべい」のような石をたくさん見つけたそうです。

それは、黒い砂岩で、一寸にも満たない厚さで完全に円形だったそうです。

完全な円形。その直径は1尺くらいでした。

それが、一か所に、20枚ほど散らばっていました。

それらの大きさや厚みは、みな同じだったそうです。

薄く割れる石は粘板岩や千枚岩などというのがあるらしいのですが、見つけた場所やその上流にはそんな石はない。

その「せんべい石」は、まさに砂岩であり、見間違うはずもない。

石が、川の流れで完全な円盤形に摩耗することもないだろう、ということでした。


『ぜんぶもってかえったんやけど、珍しい石やゆうて、ええ値段でうれてな。まわりを探してもっともってきたらよかったがおしいことしたい。そやけど、持って帰りよる時に滝つぼに落ちたら、おだぶつやけんね。』*


じじいは、滝つぼに落ちたことがあるのです。

*面白みのない話ですが、この「せんべい石」。じじいが作った加工石ではないか?という疑いもあります。

それを匂わした話が、聞き取りノートの別ページに残されています。

「珍しい石」というのは、高値で販売するという詐欺のために作られた偽物である場合があるのだそうです。

ただ、石を削って形を整えたりすると、石や鉱物の表面に「磨き傷」が残り、それで偽物であることがバレるのだとも。

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