石じじいの話・まじない入門8
石じじいの話です。
まじないの紹介です。
今回は、不快な生き物を防ぐためのまじないです。
別の話で、ムカデが出るのを防ぐためのまじないを紹介したことがありました。
(1)ハエやアブが家に入らないようにする呪い
五月五日の朝、朱で「儀方」の二文字を白紙に書いて家のおもてに貼っておくと、虫が家の中に入らない。
あるいは、
「自」の字を紙に書いて、四方の柱に逆さに貼り付けておくと、その部屋にはハエが入らない。
(2)羽アリがわかないようにするためのまじない
「北見猪右衛門」と書いて、柱に貼っておく。
また、
「はありとは山の朽木にすむ虫の里ヘ出るはおのがひがこと」と書いて柱に逆さに貼っておく。
(3)ヘビやアブが家に入らないようにする呪い
五月五日の午のときに、朱で「茶」という字を一文字書いて門柱に逆さに貼り付けておけば、ヘビやアブは家の中に入らない。
また、
小さい木札をつくって、それに「白馬」の二文字を書いて、その札を屋敷の四方に文字を逆さにして立てておくと、その札より内側にはヘビは入らない。
また、
「野山を歩くときには、わらじに牛のフンを裏に塗りつけておくと、その臭いに恐れてヘビ(まむし)やその他の毒虫が近寄らない。
この呪いは、町に出てきて歩くときに困ります。
(4)なめくじが出ないようにする呪い
五月五日に、きれいな紙に「滑」の字を書いて、なめくじが出るところに貼り付けておけば出ない。
また、
正月丑の日に行う農作業のときに牛についた泥を採って、それを軒下に撒いておくと、ナメクジは出ない。
まじないのためには、五月五日など、特別な日が重要なようです。
(5)ノミやシラミを防ぐ呪い
ノミやシラミを防ぐには、清らかな紙に「欠我青州木爪銭」と書いて、それを寝床の下に入れておけば、ノミやシラミはわかない。
また、すでにいるノミ・シラミは、みな逃げ去る。
ふとんに、ノミやシラミが普通にいた時代のまじないです。
(6)ムカデに噛まれたときの呪い
ムカデに噛まれたときは、乾燥した地面に「王」の字を指で書いて、その王の時の真ん中の部分の土をとって、それを噛まれたところに塗りつければすぐに治る。
これは危ない。化膿するおそれありますね。




