石じじいの話・朝鮮の有毒兵器
石じじいの話です。
聞き取りノートにあった、とても短い話です。
この話は、じじいが朝鮮にたときに、朝鮮人から聞いた話だ、という記述と、朝鮮のロシア人から聞いたのだ、という二つのメモがあります。
話の内容は同じです。
まあ、朝鮮で仕入れた話というのは間違いないでしょう。
昔の朝鮮には、毒ガス兵器があったそうです。
これは、気体を武器として利用するというもので、毒ガス兵器です。
「毒火」と呼ばれていたそうです。
そのガスは、ある植物を燃やしてその煙で作られるのが一般的でした。
風向きを考えて、その有毒(?)が煙を敵に対してぶつけるのです。
もっと、確実な、近接戦で有効な有毒兵器があったそうです。
兵器というより、戦術というべきでしょうか。
それは、兵士が毒袋を口に含んでいて、接近戦闘で組み合った時に、相手の顔に毒を吐きかけるというものです*。
口の中に動物の腸に入れた毒服をを含んでおいて、これを噛み破って吐きつけるのです。
これをもちいる兵士は、解毒剤を持っています。
ただし、それを飲んでも、使用した兵士の身体には、かなりの影響がでるのだそうです。
確実に成功するわけではありませんが、うまくいくと相手の戦闘能力をいちじるしく殺ぐことが可能だったといいます。
相手が目を閉じていたらどうなるのか?と、尋ねると。
戦士(剣士)は、相手と組み合って目を閉じることなどない!と、この話をしてくれた朝鮮人は答えたそうです。
*弓矢の先に毒を塗っておくという方法もよく聞きますね。狩猟のときにトリカブトの毒を利用するとか。




