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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・朝鮮の墳墓と呪いの壺

石じじいの話です。


朝鮮でじじいが訪れた、王族の墳墓について教えてくれたことがあります。

断片的なメモですが、ご紹介しましょう。


高位の人物の墳墓は大規模なもので、周囲にいろいろな石像が建てられていたそうです。

「魂遊石」というものがありました。

これは、墳墓の前に置く長方形の石で、その表面は磨かれていました。

祭祀のとき、埋葬されている人物の霊魂がこの石に出てきてまつりを受けるのだということでした。

墳墓のまわりには、石の羊や虎の像が建てられました。

また、文官や武官を模した石人も建てられました。

馬の石像は文武官の乗り物だろうということでしたが、馬以外の石獣として、ゾウやトラ、ラクダなどの像もあったそうです。


このような墳墓は副葬品目当ての日本人によって頻繁に盗掘されていたそうです。

じじいを案内した地元の朝鮮人によると、今いるこの墳墓には無いかもしれないが、近くのもっと小さな墓には「呪いの壺」が埋められていることがあるから危険だ、と*。

それは、どういうものか?とじじいが尋ねると、その朝鮮人は、それは、他人や他の集団を呪い殺すための壺で、これをその呪詛の対象となる人々の墳墓の近くに埋めておくのだ、と説明したそうです。

こうしておくと、数年でその呪詛の効果が出るのだ。

その「呪いの壺」は、関係ない人間や動物にさえも影響をおよぼすので、盗掘している日本人たちも気をつけないといけないぞ、と。

あえて、呪詛の壺を未盗掘の墳墓に埋めて、そこを盗掘する日本人を呪うという可能性もあるのでは?とじじいは思ったそうです。

当時に、そのような呪詛の術が伝承されていたかどうかは不明ですが。

*むかし紹介したじじいの話で、ある日本人が朝鮮で墓を盗掘して壺を発見したが、その後すぐに死んでしまったというのがありました。

それが呪いの壺だったのかもしれません。

じじいは、その壺を実際に見たのですが、壺の中からは悪臭がただよっていたそうです。

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