表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
石じじいの話  作者: Lefeld
207/598

石じじいの話・半魚人兵器

石じじいの話です。


じじいが朝鮮人から聞いた話です。


倭寇が盛んな時、朝鮮の沿岸部は無人となったそうです。

沿岸の人々は内陸に避難し、沿岸近くの島の住民も陸地に引きあげたからです。

そして、倭寇の勢力を借りて日本人が朝鮮の沿岸で漁をしていました。

文禄慶長の役(1592年〜1598年)では、日本からの兵士に魚漁者も追従し、彼らが朝鮮半島の沿岸で漁をして海産物を糧食として日本軍に供給していました。

倭寇や日本人の漁民を追い払うために、朝鮮の人々の一部は「魚人」を作って、それを兵器として使ったそうです。

魚人とは?

それは、半魚人のような存在でした*。

これが、倭寇や日本人の漁船を襲うのです。

朝鮮人のなかにも海賊行為を働く者たちがいたので、彼らも魚人の攻撃の対象とりました。

「魚人」は、日本人と朝鮮人を区別しない、できないのだそうです。


「魚人」は、それを志願した人間をもとにして医学的な(?)改造**を加えてつくりあげたのだそうです。

これにより、海の中を自由に遊泳できるようになるのですが、人間であったときの記憶や精神性(言語能力や倫理観なども)も失われてしまい、非常に攻撃的になるのだそうです***。

そうして、倭寇や日本人の漁師を攻撃するようになるのです。

この「医学的な改造」は不可逆な処置でした。

用済み(?)になった魚人がどうなったかは、じじいが聞いた話では触れられていません。

*半魚人は、映画で有名です。

『大アマゾンの半魚人』(原題:Creature from the Black Lagoon)は、1954年の映画ですが、この続編である、『半魚人の逆襲』(原題:Revenge of the Creature)1955年は、クリント・イーストウッドの俳優デビュー作です。ちょい役ですが。

楳図かずおの漫画「半魚人」(1965年)も思い出しますね。

**倭寇の時代(16世紀頃まで)の「医学的な処置」の水準では、人体の改造など不可能でしょう。

なにか、呪術的な作用による精神の改変という手段があったのかもしれません。

***以前のじじいの話に、ロシアにおける人狼への変身というのがありました。じじいの友人であるロシア人が、自分が人狼であると称する女性から直接話を聞き、それをじじいに教えてくれたというものです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ