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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・白黒をつける決闘

石じじいの話です。


変わった決闘方法を紹介しましょう。


瓶の中に白と黒の2つの玉を入れておいて、黒を掴みだしたものが自殺するという方法です。

確率にもとづいた非常にシンプルな方法です。

黒を引いても別に自殺しなくてもよいのですが、死なないことは非常に不名誉なことで、まわりの人間から相手にされなくなることがあったそうです。

あるとき、この方法の決闘を行って負けた者が自殺することなく逐電しました。

その男性は故郷を捨てたのですが、その後勉学に励み仕事に励み、非常に高い地位につきました。

しかし、逃走した後、毎年、毎年、決闘した日に決闘相手から手紙が来たそうです。

その手紙には、早く自殺しろということと、卑怯を罵る文言が書いてありました。

どこへ引っ越しても、その罵倒の手紙は届いたそうです。しかも毎年、同じ日に。

その手紙は37年もの間、毎年、彼のもとに届きました。

はたして、その決闘に勝利した人がその手紙を送っているのか?

別の人たち(複数)が送っているのではないか?

つまり、決闘の勝利者はすでに死んでいて、その罵倒の手紙を出すという行為を受け継いだものがいたのではないか?

と彼は疑っていたそうです。

なぜなら、手紙がとどきはじめて20年ほどが過ぎた頃、手紙があまりにもしつこいので、人を使って、その決闘相手の生活状況を調べたことがあり、その時の調査では、その男はすでに死んでいる、ということだったのです。

しかし、次の年からも手紙は続きました。

手紙は38年目に来なくなったそうです。

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