石じじいの話・まじない入門5
石じじいの話です。
じじいが教えてくれた呪い(まじない)をいくつか紹介しましょう。
くれぐれも、実行しないように。
(1)馬を綱を使わないで一カ所に止めておくまじない
馬をとめておきたい場所で、馬にむかって以下の歌を唱える。
「西東北や南にませぬきて中に立ちたる駒ぞとどまる」
それで、馬は動かなくなる。
とめおいている馬をふたたび動けるようにするためのまじないは:
「西東北や南のませぬきて中に立ちたる駒ぞ放るる」
じじいは、満蒙を旅したときにこれを使ったのでしょうか?
(2)すべての禍を祓うまじない
これはすごい。
すべての病気や痛み、その場所を清めて祓うためには、小刀を手に持ったまま以下の七つの歌を唱える。
「手にとりて三刀は何といふやらん文殊のつくり不動のくりから」
「この串は高天原におる串を神代のおりに会いにけるかな」
「紙とりて神門立てて祓ひして蛇になりてぞ神やすむらん」
「三つ五つ七つの節に神たちて障りの神ははやくしりぞけ」
「尾をまきてひれ伏す姿おそろしや姿を見れば不動くりから」
「祈念して高天原で祓ひする今より後は残るところなし」
「年をえて身を妨ぐる荒御前さか木捨つるぞたたりなすなよ」
こられ七首の歌を唱え終わったあと、弊で祓え。
この七首を憶えるの大変です。




