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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・雨女

石じじいの話です。

雨の日の怪異の話を。


皆さんの中に、雨女や雨男はいらっしゃるでしょうか?

遠足や運動会など、自分が参加する野外での催し物の日には必ず雨が降る、というジンクスを持つ人ですね。

この話は、それとは違った人間(?)についてです。


雨が降ると出現する女性がいたそうです*。

雨の夜、彼女は来ました。

翌朝、雨でぬかるんだ庭に足跡が残されていたのです。

それは、小さく細長く、女性のもののように思われました。

足跡を残した人物は一人で、庭を歩きまわったようでした。

足跡の大きさや形は皆同じであり、歩幅は一定でした。

歩幅は広くないので、ゆっくりと歩いたようでした。

その足跡を追うと、濡れ縁の上も歩いていると思われるのですが、縁側には足跡は残っていませんでした。

泥の地面を歩いた裸足なら、泥だらけで、歩いた縁側にも泥の足跡が少しは残ったでしょうに。

家の人は、そのような人間が夜に歩き回ったことにまったく気がつかなかったそうです。

その女の足跡は、その家だけではなく、広い庭のある家には、どこにでも来ました。

その村の寺の庭にも、頻繁に足跡が残されたそうです。

一年を通して、その裸足の女性はやって来ましたが、雪が積もった日には来なかったようです。

さすがに、雪の日に素足というのはキツかったのかもしれません。

しかし、これは、はたして人間が残した足跡なのか、という声もありました。

誰も、見かけたものはいないのですから、なんとも言えません。

あえて、雨の夜に一晩中、庭を見張る酔狂な人もいなかったのです。

夜半まで見張ったり、夜明け前に庭を調べた人はいましたが、そのときには、すでに足跡が残されていたそうです**。

*以前に、石じじいの話で、台風の夜にやってくるモノという話をしたことがあります。

**この現象の結末については、聞き取りメモには残されていません。

足跡の主が見つかったのか?自然に来なくなったのか?なにかお祓いのようなものでもしたのか?魔除けのようなものを置いたのか?

わかりません。

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