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石じじいの話  作者: Lefeld
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石じじいの話・土が降る

石じじいの話です。


日本での話です。


土が降ったことがあったそうです。

それは、秋のことでした。

三日間、太陽の光がよどんで、土が降りました。

この「土」とは、砂や泥の細かい破片や粒子でした。

空は曇ったように、霞がかかったようになり、遠くの山も見えなくなったそうです。

雲はなかったのですが、日光が遮られて薄暗い状態が続きました。

地面や屋根、木の枝に土が積もったそうです。

三日して、土も降らなくなり、空も晴れたのですが、近くで火山の噴火や竜巻などもなかったの不思議なことだったと。

また、その土降りの数週間後には、夕陽が真っ赤で、太陽光が非常に弱く暗くなった日があったそうです。

石集めをしていたじじいは、その時に降った「土」を見せてもらいました。

大量に降ったので、地元の人が一升瓶に入れて保管していたのです。

その「土」は、粘土の粒子(粘土鉱物?)が主で、それに、黄色い鉱物や黒雲母の結晶、それに不思議なことに非常に小さな貝殻が含まれていました。

火山ガラスが含まれているような、火山灰ではなかったのです。

この土を、いくらか分けてもらい、持ち帰って中学校の理科の先生に顕微鏡を借りて調べたところ、黄色い鉱物は、おそらくカンラン石で、「小さな貝殻」は、有孔虫の殻だったそうです。

おそらく気流に乗って運ばれてきたものでしょうが、そのような火山の噴火のときに作られる鉱物と海の微生物の死骸が混じっているというのが不思議でした。

この土が、じじい箱*のなかにないかと思い、探してみたのですが、見当たりませんでした。

*「じじい箱」とは、じじいが私にのこしてくれた、生前の彼のコレクションが入った箱です。

大きな木製のリンゴ箱ですが、いろいろなものがごちゃまぜに入っています。

もっと価値のあるもの(彼が採集した珍しい鉱物など)が他にあったかと思いますが、それらは、大人たちによって処分されたのでしょう。

彼の死後、彼が私に遺してくれたものだ、というふれこみで受け取ったものです。

これまでの話で、いろいろなものを写真で紹介してきました。

「呪いの黒い石板」

「満州の軍事機密地図」

「世界の最後を計る石」

「彼が使っていたカメラ」

「カニ型金属生物の破片」

などです。

ね、怪しい箱でしょう。


興味のある方は、ネットで石じじいの話を検索してみてください。

その時の話と一緒に、写真を見ることができるかもしれません。

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