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忘却の勇者  作者: くろむ
蠢く陰謀編
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第九十四話 終結、そして新たな……

ゼノの拘束、そこにアイクが特攻を仕掛け更にそれに続いた全員が一斉攻撃を仕掛ける事でギフトシュランゲの討伐に成功。


{体中が痛い……もう動けそうにないかも。

でも、、、やりきる事は出来たよね……}


最後目に張り付いていた場面。

暴れに暴れた頭部から振り落とされないよう全身の筋力を酷使し、魔力も全て使ってそれを補助。

長時間の戦闘で足を止めず走り続けた疲労と、致命傷とはならなかったが全身打撲の攻撃を喰らった事。

戦いが一段落した事でアドレナリンも止まりその全てが一気にアイクの体にのしかかる。


そしてそれは彼だけでなく……。


{やべぇ……もう意識が、、飛ぶ}


魔力を使い果たし重傷を負ったゼノは、もう意識が保てず気絶しそうになっていた。


だがそうなる直前にぼやけた視界で何かを見つける。


「……?」


それの正体に気が付いたのは比較的状態がマシな冒険者の男だった。


「お、おいあれ!まだ魔物が向かってくる!」


数匹の狼型魔物がこちらに迫って来ていた。

特別強力な相手ではないが、もうそんな相手に対抗する余力すら残っていない。


「取り敢えず少年二人守れ!数の不利は仕方ねぇからカバーしあって戦うぞ!」


指示を出したのはリーダーの男。

重傷でもう動けないゼノと、同じく限界が来て戦える状況じゃないアイクを守るよう言い。


「嬢ちゃんには戦ってもらうがいけるか!?」


「はい!大丈夫です!」


{マズいな、、全員が消耗し過ぎてるしうちのも魔力がもうほぼ無いから戦力にはなんねぇ}


残っている戦力でも、魔法使いの男は魔力切れ。

全員動きが相当鈍くなっている上スピードの速い相手から二人をかばいながら戦わなければならない。


{ごちゃごちゃ考えてる暇はねぇ!こうなったらやってやらぁ!}


それぞれ迫って来た魔物と応戦するも、やはり数ですら劣っている現状では厳しすぎる。

一対一ではまだなんとかなったとしても二匹目以降は対処が出来ず。


全員の手が塞がっている状況で一匹が抜けだしゼノの元へ駆けて行く。


{立て、、、立ってくれ足……!ゼノ君の為に立ってくれ……!}


気力だけで立ち上がろうと奮起するアイク。

だが体はもう付いていけず、魔物がゼノの目前に迫るところを見る事しか出来なかった。

ゼノは手を動かす事すら出来ずにただ迫ってくる相手を眺める。

なんとか助けに行こうと動ける者は向かっていたが間に合う事は無い。


しかしこれも運命か。

すんでのところに、稲妻の様な何かが見えたと思えば目前まで迫っていた魔物は両断されていた。


「すまない。遅くなった、ゼノ」


「……ほんとに遅ぇよ」


少し前まで彼の救援を待っていた。

それを待たずしてギフトシュランゲを討伐したが、結局は助けられる事に。


数名の第一魔法学園生徒を引き連れてやって来たベル・エレディータ到着。


「遅れた分この位はさせてもらおうか……後は自分達に任せてください」


その言葉通り魔物は迅速に討伐され、全員一命をとりとめた。

重傷であったゼノも直ぐに救護班の元まで運び。アイクも同様に運ばれた。


まだ暫くは王都周辺の魔物討伐に時間は掛かったものの、これで王都防衛戦は幕を閉じる。


戦場から少し離れたところで倒れていたミナトも無事発見されたが。

目を覚ましたのはそれから三日後だった。


________________________________________


「ん……」


病室で目を覚まして直ぐ、焦った様に上半身を起こす。


(敵は……もう居ないか。誰かに運ばれたんだな、、、情けねぇ)


起きて直ぐに確認したのは敵の存在。

反応が無い事と自分が病院に居るところから戦いが終わった事を知る。


「ん?ミナト!良かったぁ目が覚めたんだね!」


部屋に入ると同時にそう言いながら駆け寄って来たのはアイクだった。


「おぉ、心配かけてたみたいで悪かったな。そっちも無事そうで何より」


「僕は大丈夫だけど……ミナト丸二日も寝てたんだよ?ほんと心配してたんだから」


「丸二日!?そりゃその反応にもなるか。

でもそんなに怪我してた訳じゃないんだけど……って痛、いたたたたた……」


ここでようやく自身の状態に意識が向き、全身に痛みが走る。


(なんだこれ、今までも三日とか一週間とか寝たきりな事あったけどこんな痛みはなかったぞ)


戦いでの負傷はそこまで酷いものではない。

ならばこの痛みはなんの痛みなのか。


「今は横になってた方が良いと思うよ。

聞いた話だと全身の筋肉がズタボロなんだって、どんな無茶したらこうなるんだって言ってたらしい」


「無茶か……」


忠告通り横になり、何故体がこうなっているか気を失う前の事を思い出しながら考え始める。


(確かあいつの言葉にめちゃくちゃ腹が立って……そうだ一瞬呪いに打ち勝ったような気が……!

何百年も使っていなかった筋肉を急に使った事で体に強いストレスが掛かったのか?……って、ん?)


冷静に分析していたところで何やら廊下の方から騒ぎ声が聞こえてくきた。


「あれ起きてんじゃん!来て良かったラッキー!」


ずかずかと近付いてくる見知らぬ男、その近くにはミケーレの姿も見えており。


「静かにするんだやかましい。うちの生徒を困らせるんじゃないぞ。

悪いなミナト目が覚めて早々うるさいのが来て……」


「えぇっと……どちら様で?」


喋り方から彼女の顔見知りなのであろうその男は止まることなくこちらに近付き、顔をじいっと覗き込む。

流石にこの距離の詰め方に困惑のミナトは誰なのかと聞いたが、アイクがビックリした様子で答えを教える。


「ミナト知らないの!?あのラビリスさんだよ」


(ラビリス……確かどっかで聞いた覚えが)


知っていて当然という言い方、それに実際ミナト自身もどこかで知った気がすると思い記憶を遡る。

するとその様子を見て男が自己紹介だと言って名乗り始めた。


「名前くらいは自分から名乗っとかなきゃだよな。

俺はラビリス、一応オリハルコン級の冒険者だ、よろしくなミナト君」


一応、なんて言葉で纏めていい単語ではないが相手はミナト。

その程度で動揺する事は無い。


(あぁそりゃ聞いた事ある訳だ。つーかラビリス、って名前から先生みたいな人かもっと中性的な人なのかと思ってたけど……ガッツリ男だな)


「まさか自分の事を知ってもらっているとは思いませんでした、貴方みたいな人がどうしてここに?」


勝手なイメージからのギャップを感じつつも、聞きたい事を聞くのが最優先。

相手が誰であろうと変わらない接し方だ。


「今回の主犯の魔族と戦って勝った、って聞いたからどんな奴か知りたくてさ。

しかもミケーレの教え子らしいそれなら会いに行っても問題なさそうだし!」


年は二人同じ位だろうが、彼女はさっきから呆れっぱなしの様子。

距離の詰め方と言い今の言い分と言い彼の性格が既に分かる。


歴代二人目となるオリハルコン級の冒険者ラビリス。

今回現れたネヴィスドラーゴも単独討伐した、間違いなく現代最強クラスの一人の彼がミナトに問う。


「なぁ今度さ、俺と戦ってくれねぇか?」


「……はい?」

ミケーレとラビリスは実際同い年です。

ここで二人の名前に関する裏話を。

ミケーレは男を望んでいた家庭だったこともありこの名前に。

ラビリスは女家族に生まれたのでこの名前になりました。

因みに調べれば分かりますがミケーレは本来男性名です。

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