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忘却の勇者  作者: くろむ
入学編
3/175

第二話 入試試験って言葉の響き好きなんだよね

「試験会場はこちらでーす!列に並んでお待ち下さーい!」


(人多いな…)


そう思いながら列に並ぶ。


ここは第四魔法学園の、入試試験会場。


受験生は簡単な手続きを済ませ、その後試験に入っていく。


「あ、次の方どうぞー」


(思ったよりも早かったな)


「こちらにお名前お願いしまーす」


受験生はここで名前を書き、受験番号を決められる。


要は番号を伝えるだけなので、本当に簡単な手続きだ。


「これでお願いします」


「はい、お預かりします。ミナトさんですねー。

受験番号こちらになります。あちらの方にお進み下さーい」


と手早く案内されて三科目のある試験で最初に行う剣術試験の会場に案内された。


(なんか騒がしい気もするけど、こんなもんかな)


毎年受験にはかなりの人が集まっており、ミナトの受験番号も五百番台であった。


この国立魔法学園は世界に五校存在し、五大国にそれぞれ一つ建てられている。


なので国内のあらゆる地域の少年少女がここにやって来るのだ。


「おい、なんであんな人がいるんだよ」

「やっぱ変だよな?」


なんだか妙な雰囲気だったので少し前の方を様子を見てみると、理由が直ぐに分かった。


(あれこの国の騎士団長じゃね?なんでここにいるの?)


ここは王都だし、一応年一回の魔法学園の入試試験を見に来ていても、、まぁまぁ多少驚く程度だろう。


しかし問題は彼が剣を持っている事。

この国の騎士団長様が試験相手になっている事だ。


「そういや()()()まだかなー」


「あー、、だからこんな役をわざわざ…。

因みにお探しの相手は別会場だったって」


「えぇ!?そうだったのかよ…。

まぁこっちでもちょっと楽しめそうだし、別にいいか」


どうにも採点役の試験官と何か話している様子だったがミナトには聞こえなかった。


(ま、何でいるかは別にいっか。強い人と戦えるならそれはラッキーだし)


なんてことを考えながら順番を待っていると思っていたよりも直ぐに順番は回ってきた。


「そこにある武器なら何を使ってもOKだから、好きにしてくれ」


「はい、分かりました」


(剣術試験とか言ってるけど結構種類あるな)


学校側が用意していた物は通常の剣だけでなく、ナイフから両手用の大剣、槍や斧なども置かれていた。


(安全の為全て木製と…あれは無いか)


一通り見た結果選んだのは一番一般的な剣だった。


「お、次はお前だな。よろしく」


「よろしくお願いします」


試験官の教員から軽いルールの説明を受けた後すぐ試験は始まった。


「それでは、始め!」


よし来い!と言う団長に対して、様子見から入るミナト。


(時間制限は三分、そこまで気にしなくていい。これは相手を打ち負かす勝負じゃない)


と考えてはいたが、

(でも…やるからには勝ちたい!)


負けず嫌いの精神が出ているようだ。


まずは慎重に攻撃を打っていく。


二、三回の攻防を繰り返し分析を進める。


(やっぱり純粋な力は相手の方が上、、次は速度を上げるか)


今度は先程よりも速い攻撃を仕掛ける。


が、全て防がれる。


(連撃にも、一発にも対応してくる。流石に騎士団長の名は伊達じゃないか…だったら)


そして次々と攻撃を繰り広げていく。


フェイントをかけたり、縮地などを使ったヒッド&アウェイ。

ルール上使用できない魔法などを除いた中で、多種多様な攻撃を繰り出す。


{おいおい待ってくれ、()()()以外にこんな奴もいんのかよ!}


次の瞬間ミナトが団長の足を崩す、今しかない!と思った瞬間に「止め!」という声が入った。


(噓だろ?もう少しだったのに…)


少し残念に思ったミナトだったが、試験官の顔を見た瞬間その感情は吹き飛んだ。


試験官の名はミケーレ・ステラ。


現在この国の最高戦力の一角と称されている。


(ま、騎士団長がただの受験生に負けたとなったら色々マズいか)


彼女の存在もありミナトは特に疑念も何も無く次の試験会場に向かった。


(…また気付かなかったな)


あ…一つだけあったらしいが。


______________________________________________


その後は魔法試験、筆記試験を特に問題なくこなし帰路に就いた。


(まぁさすがに受かってるだろうけど、やっぱ魔法は得意じゃねぇなぁ)


彼はまだまだ上を目指しているようだが、自身がした事を良く分かっていない。


まぁしょうがないことではあるのだが。


先程の試験で彼が見せた剣が、他の人物からはどのように映っただろう。


中には自分と比較し、自信を無くしてしまった人もいるだろう。

逆に高揚した者もいただろう。

大して興味を持たなかった者。

あの一瞬で彼の人生を、これまでの努力の日々を感じ取った人もいるだろう。


そしてこの試験によって、、。

と言うよりもあの試験会場に居た事により、彼の学園生活がより波乱なものとなっという事は。


今のミナトには、知る由も無かった。

こういうタイトル個人的には好きだけど皆さんはどうですか?

うざったいなら「うざいから辞めてね♡」って言ってください。

注意:ハートは絶対付けてね♡

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