第二十七話 戦い方も色々あって
ゼノに勝利したミナトは 、特に負傷もしていなかったのでそのまま観客席に。
「おー凄かったなミナト、お疲れ!」
「なぁあれどうやって躱したん?」
「最後の一瞬で移動したやつ何?一試合目でも使ってたよね」
「おぉ…なんだよ急に。どうも」
皆の元に戻ると唐突な質問ラッシュと称賛に遭う。
先程の試合を見てか興奮しているようで、純粋に凄いと思ったから聞いた、という様子だった。
「ミナト君、お疲れ様」
「フレアさん!怪我はもう大丈夫なの?」
「バリアも貼ってあったし、威力も弱めてくれてたみたいだったから」
(ちょっと心配だったけどこの様子じゃ明日にはいつも通り動けそうかな)
フレアも大丈夫そうだったので安堵していると、ミナトは次の試合について思い出す。
「そういやアイクそろそろじゃない?」
「うん。もう準備しに行っとこうと思う」
「そっか、頑張れよ」
(何かもう一言位言っといた方が良いかな…)
「次の相手リヴェル?っていったけ。あいつとんでもなく強そうだったよなぁ」
先程のリヴェルの試合を観戦していたクラスメイト達も話に加わる。
「確かに厳しい戦いにはなりそうだね…」
「アレキサンドライト級持ってるらしいし、所謂優勝候補だな」
(あーあいつか。確かに中々出来そうだったな…よし)
「確かにあいつも強そうだったけどさ、普段誰と戦ってると思ってんだよ、やれるさ。アイクなら」
「!…そうだね、やれるだけやって来るよ」
そう言ってアイクは試合の準備をしに向かった。
が、アイクを見送ったらミナトへの質問ラッシュが再開する。
「で、あれ最後どうやったの?」
「待てってまず先にあの攻撃どうやって躱したかをさ!」
「それよりも刀についてでしょ!どこで手に入れたのそれ?」
「落ち着けって皆、えっと最後に使ったのは縮地っていう技で…」
暫くミナトはひたすら質問に答え続けることに…。
その様子を黙って見ていたルチアに気付いたのはフレアだった。
「あの…もしかしてうるさかったりした?」
「…別に」
{私には話しかけなかったくせに……}
そっぽを向くルチアだったが、その行動にフレアは恐怖と困惑を抱いてしまい、会話が続くことは無かった。
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{リヴェル、既にアレキサンドライト級の冒険者。
格上って事は理解してる、、でもこれは試合でルールもある。このルールの中なら一矢報いる事くらいは出来る…!}
試合を前に気持ちを高めるアイク。
先程とは違い心に迷いや動揺は無く、気持ちも高ぶっており非常に良い精神状態を作れていた。
心の準備をしていると、前の試合が終わり遂に順番が周ってくる。
フィールドの整備が終わったら、審判の元へ。
両者にバリアを付与した審判が、試合開始を告げる。
『さぁ試合開始です!第四魔法学園アイク選手対第三魔法学園リヴェル選手、今回も素晴らしい試合を期待しましょう!』
試合が開始始まれば直ぐにアイクが攻撃に移る。
{地力の差は明確だ、少しでも相手の意表を突かないと勝てない!}
一瞬でリヴェルの元まで接近し数発打ち込んでみる。が、全て防がれる。
アイクの速攻を受けても、その眼鏡の奥にある瞳は動揺を見せない。
{正面からは無理か…だったら!}
一度距離を取り、今度は回り込んで攻撃を仕掛ける。
その後も同じく距離を取り、回り込んで攻撃。
ヒッド&アウェイで多方面から攻撃を繰り出す。
(少しでも相手を混乱させろ!スピードだけならこっちの方が上のはず、ならそこを活かせ!}
『アイク選手の猛攻が続きます!右に左に兎に角ハイスピードで動き続けて攻撃の手を緩めません!』
「…」
(攻撃がことごとく防がれているな…あいつやっぱりかなり出来るぞ。一対一ならルチアともやり合えるんじゃないか?)
アイクの猛攻を防ぎ続けるリヴェル。その表情は動かず、ただひたすらに防御を続ける。
一方のアイクも、ここまで攻撃が防がれ続けても動揺している様子は無く、まだ何か策でもあるように感じさせていた。
そして、試合を見ながらも常に周囲に気を飛ばし続けているミナト。
果たして感じた気配の持ち主を探し当てることは出来るのか…。
今回は冒険者についてちょっとした説明だよ!
主に、学生であるリヴェルが既にアレキサンドライト級のランクを持っていることについてです。
まず冒険者ギルドへの登録は、十二歳を超えれば誰でも冒険者登録が可能です。
学生として過ごしながら休日には冒険者稼業、という事をしている生徒も少ないですが居ます。
そしてリヴェルは十二歳ちょうどで冒険者登録、その後は実力でのし上がっていき現在はアレキサンドライト級という訳です。要は凄い強いってことだよ!
今回は以上!




