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17.難儀よのぉ…


「エロい?」


取り残されておった男がポツリと溢した。


混乱中の下僕の手が止まった。全身カチコンと固まっとる。


我、空気まで固くなったこの場に居た堪れなくて、ちょっと尻込み。ちょっとずつ後退り。距離を取った。


二人を視界に収めつつ、物陰はないものかと物色するが、足の踏み場は少ないと言っても、高さのある物陰も少ない。

仕方なく置き物と化す事にした。


我は可愛らしいぬいぐるみじゃッ。


油の切れたロボットのように下僕が動いた。

彼氏の方を振り返った表情は固い。


「えーと、聞き違いじゃないかな…?」

弱々しい声で呟くように言って、視線が横に流れ、我と合ってしまった。

我、知らんッ!

力にはなれんゾ。


目で訴えられても、この空気を打開する方法を思いつかん。自分でなんとかせいッ!


丸いおメメをうるうるさせて返した。


下僕も情け無い顔で見つめてくる。

無理じゃ!無理ぃぃぃ。

犬に助けを求めるなッ。

自分でなんとかするとなっておったのであろう?

やれッ!


グッと歯を剥いて鼓舞してやる。


「先輩って、少女漫画家って思ってたんですけど…」


「うん、そうだよ。割と売れっ子さんですよぉ〜」

なんとか立て直そうとしておるようじゃ。ちょっとキリッとなった。腹を決めたか?

犬に見捨てられて、どうしようもなくなったのかもの。


よろよろと立ち上がって机に向かって、パソコンをつけた。


画面には華やかな絵が並んでおる。

可愛らしいのぉ〜。

ワンコも描かれておる。

ふわふわじゃ。


「先輩……。イズミさん、教えて?」


椅子に座ってる下僕の背後から覆い被さって、背凭れの間にカラダを捩じ込む様にして彼氏がピッタリと密着してしもうた。

下僕は逃げられんな。


ボサボサの髪を梳くように撫でつけ、露わになった耳に何やら囁いている。


近いのぉ…。


なんか知らんが、空気は柔らかくなった。

何やらぽやぽやしたなんかよく分からん感じはするが、我は緊張を解いて良いようじゃ。


ぺたりと腰を降りして、後ろ足で耳の後ろ辺りをカリカリと掻く。

毛繕い…。

床にぺったり寝そびりたくなってきた。

寝床に行こうかのぅ〜。


「わ、分かったから、耳噛まないで。舐めるのもナシィィ」


鼻にかかった悲鳴に近い声が下僕から突然上がった。

びっくりして見遣れば、二人仲良く椅子に座っておる。


なんじゃ、仲直りしたのか。

彼氏が椅子に座って、そこに下僕…狭くないか?


仲直りしたのであれば、我はもう必要ないの。

めでたしめでたしじゃ。


のっそり立ち上がって、全身をプルルと頭から尻尾、爪先まで振るって、寝床に向かった。


「息も吹きかけないで。…別名で、耽美系とか…エッチな挿絵とか描いてましたぁ…」


情けない声じゃの。

でも、仲良くやっておるようじゃな。

トットト歩みを進める。


「どんな?」


彼氏のゾクッとする声に思わず、出口を出ようとしてた足が持ち上がったまま止まってしまった。

なんじゃ、喰われそうな…恐ろしい感じがする…。

ゾワゾワ背中から全身に悪寒のようなものが広がる。


「……コレ」


カチチッと机の上で音がする。

あの音がすると画面の絵が変わるのを我知っとる。


「へぇー、コレ、いいですね…」


「ごめん。頼まれて、断れなくて…。やめて…」


下僕、彼氏に噛み殺されるのか?!

我のお世話は誰がするんじゃぁあああ!


クルッと向きを変えると、でっかい椅子に向かってガウガウ吠えて突進した。





突撃ィィ!w


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