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13.そんな気持ちでいたのか?


「先生が出掛けてしまったのは誤算でした。私が間に立って、別れると言う念書なりを貰う予定だったんですけどね。そっか、貰えたら問題ないか。…下さいなッ」


最後、パッと明るく『彼氏さん』に宣った。良い事思いついちゃったとか言いそうじゃ。

うんざりする。

差し出す手がうざったい。


「別れない。やっと告白して付き合えるようになったていうのに」


悔しそうに顔が歪む。

一歩も引かぬようじゃ。我、『彼氏さん』を応援してとおうなった。


何がどうなったとて、本人抜きで話が済んで良い訳がないッ。


「大学からの付き合いでしたっけ? 卒業してからは接点なかったですよね。感動の再会? まさか運命だと思ったとか?

あなた大学の時には告白しなかったんですか?」


質問攻めじゃ。それも嫌な雰囲気を纏っておる。気分が悪い。


「…7つも下の男。あの時は、学生で、先輩は仕事もしてて。俺は、頼りないだけで…。諦めてたよ」


「じゃあ、今回も諦めて下さいよ」


ソファの側に置いてあった鞄から便箋を取り出して、胸ポケットからペンを出し添えて差し出す。


「念書書いて下さい。私は先生の為ならなんだって出来ますよ。そこを穏便にしようとしてるんです。優しいでしょ?」


それを渡し終えると、机に促す。

担当が腕時計をチラリと見た。


ん?


そうかッ!

下僕はすぐ戻ると言っておった。頑張って自転車を漕いでおる。きっとすぐじゃ。我は時間を稼げば良いのじゃ!


じゃが、何をしたら良いのじゃ?

我のプリティーな容姿をもってしても、この状況を打破するのは無理じゃ。どうしたら良いのじゃ?


ウーーーーーーーッ


考え、悩んでたら、唸っていた。


二人がギョッとこちらを見た。

見られておる。

我、何かしないと…。


「どうしたんですか? 私は虐めてる訳じゃないんですよ。先生の為です。先生が気分よく作品が描ける環境を整えるのも私の仕事ですからね」


我、捕まってしもうた。

なでなでされて、コヤツの話を聞かされておる。

コヤツの手は気持ち良かったはずなのに、気持ち悪い。


「お前、アイツの事が好きなんだと思ってたんだが…違うのか?」


「おや、何を言い出すやら。好きですよ。あの作品を生み出してくれる人ですからね」


何やらややこしく感じる…。




このままお別れ?



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