レベル上げの翌日
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昨日はレベル上げが終わって屋敷に戻ってきたところで結構疲れてたのかすぐに眠ってしまった。
そのせいで夕飯を食べ損ねてしまったのだが...まぁ仕方がないか。
机では本を読むサエンと本を覗き見ているハーティがいた。
サエンはともかくハーティは内容理解してるのか?
「おはよう、サエンとハーティ。調子はどう?」
「おはよう。けっこういいかんじだとおもう」
「よかったよかった。ハーティはどうだい?」
ハーティは頷いたけどあまりわかっていないようだ。
やっぱり言語スキル習得させておくべきだったか...まぁ今更後悔しても遅い。次に生かそう。
今日はどうしようか...また森に行って何か仲間にしようかな。
あの森は私も狩ったけど魔物に分類される小鬼と動物の鳥とかリスとかがいるから鳥を仲間にしに行こうかな。
試したいこともあるし...そのために昨日は小鬼が落とした魔石を売らずに残しておいた。
できればもう少し大粒で品質上げたいんだけど...この付近ではあんまりいないんだけどね。
きちんと王都の騎士団が危険な魔物を討伐してくれるお陰で平和なんだよね。
まぁ一応強い分類に入る可能性がある魔物はいるんだけど...今のパーティーじゃ間違いなくこっちが殺されるんだよね。
だから今回はおとなしく森で鳥を狙うことにしよう。
まぁなにはともあれ朝食だ。
朝食は昨日の夕食のときのあまりだったらしいのだけど私は食べてないので普通になんも考えずにたべた。
おいしかった。
さて、準備して森に移行。
ついでだしギルドで何か依頼でもうけていこうかな。
まぁ昨日と同じで小鬼退治でいいかな。
昨日とは別の人が出している依頼を受けて再び森に入る。
今回の目的は鳥なんだけどうまく見つけられるかな?
結局見つけるまでに小鬼が17匹ほど犠牲になった。
ハーティの戦い方は速さで翻弄して手数を武器に攻撃していた。たまに首を切りつけて倒しているときがあったけど大体は何度も切り付けて倒してた。
そのせいで死霊術で使役するには不可能に近かったけども。
まぁ今回の目的は小鬼ではなく鳥なので全く問題はないのだが。
「さて。魔法を使う前に実験だ」
まず用意するのは昨日も作った簡易媒体インク。
これを取りの死骸に入れてしばらく置く。
適当に時間をつぶしてよさそうだったら小鬼から入手した魔石を砕いて鳥の口から入れる。
大体10個ぐらいの魔石を砕いて入れて準備は完了。
「さて、やってみよう。〈永遠の眠りにつきし者よ、その肉体を今借り受ける〉【クリエイト・アンデッド】」
私から吸われた魔力はほんの少し。
しかし前回ハーティを仲間にした時とあまり変わらない量の魔力が魔法陣から流れでている。
さて、どのような結果になるか楽しみだ。
しばらく待って魔法陣が消えたので近寄ってみると目が合った。
生前とはくらべものにならない魔力を内に秘めた鳥のアンデッドの完成だ。
名前は...ヒリスにしよう。さっそく詳細の腕輪で見てみるか。
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名前:ヒリス 性別:雌
種族:魔力鳥・死体 Lv3
HP:70/70
MP:65/65
STR:4
VIT:2
AGI:8
INT:8
MID:6
SP:10
スキル
つっつく:Lv2 高速飛翔:Lv1
警戒:Lv3 索敵:Lv2
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ふむ。なんか知らない種族になってるな。
たしか前は普通の鳥だったはずだが...魔力が込められた血と砕いた大量の魔石の効果か?
まぁ...検証はおいおいだな。今はタグをつけよう。これで買ってきたタグはすべて使ってしまったな。
また買ってこなくては。
ヒリスのタグは右足に巻き付いた。
サイズ感的に指輪にも見えるかもしれない。
現状は右肩にヒリスを乗せて両脇をサエンとハーティが固めている。
結構おかしい布陣だなぁ...とのんきなことを考えているとハーティとヒリスが同時に鳴いた。
嫌な予感がしたので勘で右に転がると私がいた場所を何かが切り裂いた。
もしかしたらやつかもしれないので後ろを見てみるとやっぱりやつだった。
そいつは基本的に木の上でくらし油断している獲物を急降下で狩る森の狩人。
「何でここで会うんだよ...森林の狩人!」
森緑の虎...通称森林の狩人。
そう呼ばれる魔物は警戒するようにこちらを見ている。
しかしすでに駆けだそうとしているのだろうか後ろ足が下がっている。
「グラァッ!!」
どちらも動かずに様子をうかがっているとしびれを切らしたのか森林の狩人はこちらにむかって駆け出す。
「サエン!ハーティ!とめろ!」
後ろに下がりながら指示を出す。
まずサエンは森林の狩人の爪を剣で受けとめるとガギィ!という生物と鉱物では普通じゃ発生しないような音を響かせる。さらにサエンは体全体を使って衝突に耐える。
その後ろから首にむかってナイフを振るうハーティだが毛皮を貫通できずに何本かの毛を切り落とすだけになった。
「よくやった!ヒリスは森の外にでて大きな壁の扉まで飛んで行ってくれ!【ダークエッジ】!」
私が指示を出しながら左手で魔導書を引き抜き【ダークエッジ】を唱える。
魔法陣が先に出て魔法陣から3つの闇の刃が襲い掛かるが...あたっても意にも介さずサエンを組み伏せようと身を乗り出していた。
「かたいな!いったい何レベルなんだよ!〈闇の拳よ〉【ダークフィスト】!」
悪態をつきながら詠唱して身を乗り出すために上げた後ろ足を狙う。
狙い通りにあたるが多少鬱陶しいようにしただけですぐにサエンに注目する。
「ちっ!ハーティは目を狙え!サエンには悪いがもう少し耐えてくれ!」
私は2匹に指示を出しながら自分に対して詳細の腕輪を使用する。
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闇魔法:Lv8
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自分の闇魔法のレベルが8になっていることを確認。
これならまだ勝機がある!
「【ステータスダウン・AGI】!」
まず使ったのは今まで出番がなかった呪術。
森林の狩人の敏捷を下げる。しかしこれで終わりにはしない。
「〈闇の力よ〉【エンチャント・ダーク】〈闇の力よ〉【エンチャント・ダーク】!」
次にサエンとハーティの武器に【エンチャント・ダーク】を発動して闇属性を付与。
これで少しはダメージを与えてくれるといいのだが...さらに次だ。
「さっそく行くぜ新魔法!〈闇の矢よ〉【ダークアロー】!〈闇の力を今ここに!〉【ダークブースト】!」
詠唱を唱えて発生するは5本の闇の矢。
一瞬停滞したがすぐに森林の狩人の横腹に突き刺さる。
しかしそこで終わりではない。
闇の矢は突き刺さったままでさらに詠唱を行う。
詠唱が終わり魔法を発動すると闇の矢は一回り大きくなり推進力を得たかのように深々と突き刺さった。
それだけではなくサエンとハーティに付与していた【エンチャント・ダーク】の魔力がさらに増えたように感じた。
これこそ【ダークブースト】の効果。
闇魔法の呪文を強化する呪文。本来なら目的の魔法の前に発動するのだが発動後でも効果が発生する。
「グゥルゥァ!!」
これにより森林の狩人は苦しいのか起こっているのかわからない声を上げた。
しかしそのような声を上げている暇はなかった。
一瞬のスキをついてハーティが左目を切りつけ片方の司会をつぶした。
そしてサエンが腹を何度も突き刺した。
しかしそれでも倒れない。
一度サエンから離れたてこちらを見ているが片方だけになった目にはいまだに殺意が宿っていた。
「向こうから離れてくれるならありがたい!【ダークエッジ】〈闇の拳よ〉【ダークフィスト】〈闇の矢よ〉【ダークアロー】〈闇の力を今ここに!〉【ダークブースト】!」
今使える魔法をすべて発動してついでに【ダークブースト】で威力を高める。
しかし発動した順番の関係で右側から迫っていた【ダークエッジ】を避けられてしまうが他はすべて前足に命中した。
「サエン!ハーティ!決めるぞ!〈闇の拳よ〉【ダークフィスト】!」
2匹に指示をだして【ダークフィスト】を詠唱して発動する。
2匹がうまく動きを止めてくれたので森林の狩人の顎にあたった。
いい感じに拳が入ったのでダウンした。
そこを2匹が首に剣を突き刺した。
「〈闇の力を今ここに!〉【ダークブースト】!」
剣に付与されている魔法をさらに強化する。
そうしていつの間にか息絶えていた。
「はぁ...はぁ...なんとかなったか...」
「おつかれさまです、さくろ」
「ああ...お疲れ様」
さて...この死体どうしようか。
アンデッドにするか素材にするか。
今の状態じゃ成功率はあまり高くないと思うんだが...アンデッド化に失敗したら素材にすればいいか。
一応簡易媒体インクを傷口から入れて口から粉々に砕いた魔石を入れ...いやこの大きさだとそのままの魔石を入れたほうがいいかな。
「さて。〈永遠の眠りにつきし者よ、その肉体を今借り受ける〉【クリエイト・アンデッド】!」
今までで一番の魔力を消費した。
魔力回復ポーションを使って前回したはずなのにほとんど使い切ってしまった。
出現した魔法陣は今までで一番の大きさで大量の魔力を放出している。
念のためにポーションを飲んで魔力を回復させておこう。
そして念のためと回復しておいた魔力を大幅に持っていかれた。
そしてなぜか森緑の虎の口からも霧が発生して魔法陣から出現する霧も数を増やした。
また持っていかれそうだからさらに魔力を回復させる。
そして案の定また大半を持っていかれた。
それをもう一度繰り返すと魔法陣が消えた。
そして...森緑の虎が立ち上がった。
その威圧感は生前とも相違ないように感じる。
こちらを認識すると頭を垂れて伏せた。
「さて...お前の名前はフォーターだ。よろしく」
フォーターがもう一度頭を下げた。
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名前:フォーター 性別:雌
種族:森緑の虎・死体 Lv12
HP:180/180
MP:85/85
STR:20
VIT:15
AGI:22
INT:14
MID:10
SP:24
スキル
噛み付く:Lv10 切り裂く:Lv12
俊足:Lv8 突撃:Lv8
擬態:Lv8
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強い...ありえん強い。
これは...さすがにあつかいにこまる。
それにすでにタグがないからそのまま正門から入ったら面倒なことになりそう...本当にどうしようか。
悩んでいると足音が聞こえてくる。
それも3人分の足音だ。
「ここら辺なのか?君の主がいるのは」
(こくっ)
「そうらしい...さて、心苦しいが遺品の回収をしよう。こんな鳥しか使役できない人だからすでに死んでいるだろう」
「ええ...そうね」
「べつにークローネはーついてこなくてもよかったんだよー?」
「いえ。私がこの子の話を聞いてしまったばっかりに」
「話を聞いたって急に服を加えられて連れてこられたようにしか見えなかったんだけど」
「き、きのせいです」
「それよりーさっさとさがそー。鳥さんもまってるよー」
「ああ、すまない。案内してもらえるか」
(こくっ)
どうやらヒリスは無事に助けを連れてきてくれたようだ。
まぁすでに倒してしまったんだけども。どうやって説明しようか。
そう悩んでいると急にヒリスが加速して私の右肩に停まってきた。
「うぉっ!びっくりするからやめてくれよ」
「え?」
「んー?」
「はっ?」
私が声を上げたからなのかヒリスが急に加速下からなのか分からないがこちらに走ってきた3人組が変な声を上げた。
「どちらさまですか?」
フォーターとヒリスをなでながら聞いてみる。
話を聞いていたので事情はしってるけど一応ね。
「えーっと、僕たちはそちらの鳥から主人を助けてくれと言われてきたのですが」
「え?ヒリスいつのまに話せるようになったの?」
(フルフルっ)
「ああいや、話してたのはたとえで...えーっと」
「その鳥さんが急に私の服を加えて連れてこうとして...」
「鳥さんが動きでー状況をおしえてくれてー」
「助けに来たのですが...」
「そうなんですか。ありがとうございます」
「いえいえ...あの、そちらの狩人はもしかして」
「はい。森緑の虎・死体のフォーターです」
「つまり...勝ったんですか?」
「勝ちました。まぁサエンとハーティがいなければこちらが死んでましたけど」
「はぁ...あの、お名前は何というのですか?」
「私はサクロ。サクロ・ハンツァーです。こっちの動く死体がサエン。こっちの小鬼・死体がハーティ。この鳥が魔力鳥・死体のヒリスです」
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