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13 マジ


「大切な思い出を汚されたみたいで、噴飯やる方ない」


 ぐだぐだな終わり方だった男祭りに、リリシアはたいそうご立腹。


 マユリは、あれからずっと青い顔で具合が悪そう。


 大会側が用意してくれた高級宿を断って、早くお家に帰りたいとのこと。



 こういう時のためにアリシエラさんが用意してくれていたチームアランの新装備。


 見た目はまさにサイドカー付きオートバイ。


 名称は魔導輪転式寝姿運転車、通称マリネ1号。


 自転車で言うところのリカンベントっていうのかな、


 金田のバイクの方が分かりやすいですかね。


 寝っ転がってる運転者と両脇のサイドカーにひとりづつ乗れるので、今の所は三人のチームアランに合ってますね。



 魔導探査機による衝突安全装置とシブマテクノロジーを活かした乗り心地の良さで、今の具合が悪いマユリでも大丈夫。


 今朝王都に来た時に快適さも安全性も実証済みですから。


 徒歩なら3〜4日の我が町への旅も、わずか数時間です。



 屋敷に到着して、まだ具合が悪そうなマユリをお姫様抱っこで運ぶ。


 リリシアが複雑そうな顔で見てるけど、今はこんな状況なんで我慢してくださいね。


 ルール破ってごめん、後で何でもお言付け下さい、姫君。




 マユリの部屋に看病に入ったリリシアとメリルさんはまだ出て来ない。


 大丈夫なのかな、あんなに青い顔していたし。


 もうちょっと俺が早く気付いていれば、王都で良い薬を手に入れられたんだけどな。


 って、黒井さんは確か医者だったよな。


 本当馬鹿だよ俺、旦那失格だよ。


 マユリが一番年下なんだから、年長者の俺がしっかりしないと。


 俺、もっとがんばんなきゃ、って、あれ?



 俺、結構がんばってるよ。


 だってマユリもリリシアも俺なんかにすごく優しくしてくれるし、


 だから俺、がんばったよな。


 夫ががんばれば、妻は……



「ま じ かっ」



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