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10 黒井


 トイレから出たら、誰かに呼び止められた。


「あなた、モノカさんの知り合いだよね」


 漆黒のローブに身を包んだ、女性?


「私は黒井チェル」

「悪いけど、手を貸して欲しいな」



 一目見て、なぜか分かった。


 この娘は俺と同じ召喚者だ、しかも脱落組の。


 人影の無いところへ移動して、話を聞いてみる。



 黒井さんは召喚脱落者だが、下職していないそうだ。


 医術を極めた彼女は、表立って出来ない治療行為を生業としている。



 とある痩せっぽっちの男から超絶筋肉増強剤という注文を受けた彼女。


 注文通りの薬を渡したら、薬を飲んでムキムキになった男が突然襲いかかってきた。


 危うく難を逃れた彼女、男に復讐するために俺の協力が必要とのこと。



「どうして自分でやらないんだ?」


 訳あって、表立っては動けない。



「なぜ俺を?」


 モノカさんの知り合いならば、信頼できる。



「どうすれば良い?」


 男の顔にこのスプレーを吹きかければ超絶筋肉増強剤の効果は消える。



「標的が誰か知らないんだけど?」


 ひと目見れば、誰でも一発で分かるよ。



「あの祭りを見てたらフラストレーション溜まっちゃったんで、協力させてもらいます」


 少しだけ口元を歪めるような笑顔を見せて、黒井さんがスプレーを渡してきた。



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