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心を失った少女  作者: 猫鼠
3/6

第三話  胃は限界〜黒髪の不審者(女)を添えて〜

読んでね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 人間とは、本来脆弱な生物である。それこそ一人でライオンなどにでも立ち向かおうとすれば、間違いなく死ぬくらいは。


 だからこそ、人間は集団で生活する。協力し合って。しかし協力とは、相手の事が判らないと成り立たない。


 故に人間は感情を読み取る事に長けており、その逆もまた然り。その理論で行くと目の前の無表情の少女は異質な存在と言える。感情が読み取れないのだから。


 などと変な考察をしてしまったが、結局のところ意味など無い。そして僕はこの事を頭からシャットダウンする。


ーーーこれがフラグだとも思わずにーーー


「えーっと、それじゃあ席はーーーーー」


「せんせーい、自己紹介を忘れてまーす」


「あ、ああ!すみません!えっと、じゃあお願いします!」


「花園こころです。宜しくお願いします」


 その瞬間教室が騒めいた。まあ大方可愛いからだろう。と言うよりも、自己紹介をする前迄は黙るみたいな暗黙の了解が有るからだろうが。


「じゃあ改めて席はーーーーー」


 そしてまたクラスは静かになる。中には周りを凄い形相で見渡している奴もいた。


 何故だろう。冷や汗が止まらない。いやいや、僕の隣は埋まっているはーーーーーーーー


 あいてたなぜほわいかみなどいなかったさよならぼくのせいしゅん。


 陰謀か?落ち着いて考えよう。まず昨日までは埋まっていた。そして今日は空いていた。意味不明理解不能。これはもう迷宮入りしちゃう謎だね!!!


 そんな風に現実逃避をしていても必ず終わりは来るわけで。


「おっ。水島君の隣が空いてますねー」


 オワタ。


 その声を聞いて恐ろしい程の嫉妬の視線が集まる。まるで視線で人を殺せれば殺したいと言わんばかりの視線が。


 よし、あれを使おう。


 そんな事を考えて居ると転校生が近づいて来た。そして席についたが喋りかけて来ない。少し以外だったが、此方もその方が楽で良い。


「それじゃあ授業を始めますよー」


 ここで奥義発動!!!!!!!!!!!!


「先生、ちょっとトイレに行って来ても良いですか?」


 そう、その奥義とは!!!授業をサボるだ!!!

因みにこの手は僕が教室に居辛い日に使っている。

美少女(笑)さんはまたかと言う顔をし、天使は笑顔を保って居る。


「仕方無いですねえ。良いですよー」


「有難うございます!」


 チョロい、このティーチャー、チョロい。


 そして意気揚々と出て行こうとして思い出す。そして転校生の耳元で、


「僕の机の中の教科書使って良いから」


と、囁いて教室を出るのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「マジ最高だわ此処」


 僕は現在屋上に居た。授業サボって行く屋上は堪らんぜえ。


 そんな僕の楽園に侵入者が現れる。


「いつまでサボってるの?」


「少なくとも今日一日は」


 その侵入者とは美少女(笑)である。


「お前が来たって事は一限は終わりか」


「そう。早く戻って来いって」


 そう言って呆れ顔をする美少女(笑)。しかしながら僕には今は戻れないと言う問題がある。それはーーーーーー


「そうそう、最後に出て行く時の貴方に対する視線がやばかったけど何かした?」


「………やっぱりか」


 そう、最後にやっちゃった事である。普通に伝えておけば良かった。やっちゃったZE!!


「今日はもう教室戻らん」


「そうなるよねえ……。それじゃあ昼休みに弁当持って来るから」


 美少女(笑)はこんな風になった時、絶対に僕が意見を変えない事を知っている。なんやかんや言って優しいのだ。


「おう。頼んだぜえ」


 そして美少女(笑)は屋上から立ち去った。


 何となく自分の教室を見ていると、


「転校生にありがちの質問攻め、か」


 転校生が質問攻めに合っていた。可哀想だなあ、と考えて居ると、


「心配なら行ってあげれば?」


 と、僕以外居ない筈の屋上で僕以外の声がした。

声のした方を見ると、


ーーーーーそこには、黒髪の女が立っていたーーー


 


 




 






 

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