表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある物語の『悪役令嬢』になった転生者のおはなし  作者: 清水 流花


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/12

転生者目覚める

お読みいただきありがとうございます! 読者様の一時の暇つぶしにでもなれば幸いです。


 それは、唐突に訪れた。

朝、深い眠りから覚醒する途中でふと、洋服を一枚軽く着込むように()()()()()()()()()()()記憶……それがゆっくりと私という存在に馴染んでいく。

 そして目が覚めると『私』という存在がなんなのかはっきりと自覚したのだ


「あぁ……わたくしはいわゆる【転生者】というやつなのですね……」


なるほど……ではこの記憶に中にある『物語』と今生きている世界が酷似しているというのも受け入れなければいけない事実なのでしょう。

しかしこの事象を受け入れたとしても、私がこの先どう行動するかはとても重要になりますね、なにせ私はその物語において古より使い古されたといっていいほどありふれた『悪役令嬢』という役どころをさせられる人物だとされているのですから……。


「まぁ何と言っても最優先で考えなくてはいけないのは『物語の強制力』とかいうものがあるのかどうか……そこからですわね」


とりあえずは、前世では想像もできなかったこの、お姫様が使うような美しい細工が施されたやわらかい寝台に横たわったまま、侍女が部屋へと訪れるまで真剣に今後についての計画を考えることにいたしましょう。


 まず、物語に記されていた話は単純明快そのもの、学園に入学してきた庶子の子爵令嬢がヒロインで王太子と学園で出会い少しづつ愛を育み……その邪魔をしようとした婚約者である公爵令嬢である私が最後にヒロインを亡き者にしようとして断罪されてハッピーエンド……普通におかしいところだらけよね……まぁ子供向けの雑誌に連載されていたマンガだったしこんなものなのかしら……。

 それを避けようとするならどうしたら良いのか……。


 まずは、私の立場……公爵令嬢であり家は兄が継ぐことになっているのですから、跡継ぎになって王太子との婚約を避けるのは無理ですわね。

ならば、婚約そのものを避ける……王家からの打診で結ばれる婚約を『嫌だから』で断るのは無駄に軋轢(あつれき)を生んで目立つだけで良くないわ。

かといって今更病弱を演じるのも無理があるし、貴族を止めて市井に降りるなど絶対無理だと思いますわね。

普通に考えて、前世の日本レベルの文化水準など当然ありませんし竈で火を起こし、洗濯板で洗濯する(マンガの描写で見ましたわ)ようなレベルの生活が自分にできるとはとても思えません。


「今の生活レベルを落とさずに上手く逃げる……いえ、なんで逃げなくてはいけませんの? わたくしはなにも恥じ入るようなことはしておりませんし、する予定もありませんわ……」


ですが、正直物語の中の王太子はあまり好きではなかったので真剣に向き合う気もあまり起きないのですよね……まぁ物語と性格が全く同じとはかぎりませんし、現状は経過観察ということで置いておきましょう。

 ヒロインについては学園に入る直前に、子爵家に迎えられるまで庶民として暮らしていた描写がちょっとあったのですけどもそれ以外の事がまったく描かれていなかったので、どうしようもありませんねぇ……。これも棚上げするしかないでしょう。


「物語が始まるまであと5年……どこまでの手が打てるかが勝負の分かれ目といったところですわね……ならば……」


こうして、自らが転生者だと自覚した公爵令嬢の断罪回避への工作がはじまるのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『子爵の三男なのに学院の生徒会長なんですが 卒業パーティーで王子が婚約破棄とか言い出してもうメチャクチャです。』 ← 前作です!
   ここをポチると苦労人?の生徒会長が見れます

『一大馬産地の当主たるこのわたくしの事を『当て馬令嬢』とおっしゃるか……よろしい!ならばお聞かせ願おうか!貴女様が当て馬についてどこまでご存じなのかをね!』 ← 同時更新中!
   ここをポチると馬産地の後を継いだ御令嬢がいます
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ